現在位置:asahi.com>文化・芸能>文化>文化一般> 記事 特別な人の特別な磁器 景徳鎮千年展2007年07月21日15時04分 中国の最高指導者だった毛沢東のために、景徳鎮(江西省)の陶工たちが1975年、特別に作り上げた磁器がある。その年の、最も重要な任務だったことから、「7501工程」と呼ばれる食器セットだ。極秘に制作され、10年ほど前までその存在は広く知られていなかった。
毛沢東は高齢になると食事の時間が定まらず、温かい料理を食べるのは難しかったという。そこで保温性が高い食器を作るよう、景徳鎮の陶工たちに命令が下された。 かつて宮廷の磁器を生産する「官窯」があった景徳鎮でも、困難な仕事だった。だが職人たちは血のにじむような努力で、半年後、1400度という前例のない高温技術で完成させた。 透き通るように薄く丈夫で、純白の器の表面には、愛らしい紅梅や桃の花が描かれている。毛沢東が詠んだ詩文にちなんで花の文様が選ばれ、絵付けにも最高技術が駆使された。約4000点作られ、うち約1000点が毛沢東の元に送られた。 作品を収集した上海の実業家、張曙陽さんは「陶工たちは天下一の傑作を作ろうとして心血を注いだ。最後の官窯と呼ぶにふさわしい」と話す。 7501工程の70余点は、31日から9月17日まで東京の渋谷区立松濤美術館(03・3465・9421)で開かれる「景徳鎮千年展」で公開される。 PR情報 |