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専門家とひざつき合わせ「中東カフェ」

2007年09月02日10時56分

 中東。アメリカの関与が泥沼化し、自衛隊が派遣されていることもあって、かつてないほど関心が高まっている。その情報を、一方通行になりがちなマスメディアや講演会ではなく、イベントスペースや喫茶店で専門家とひざつき合わせながら語り合おうという「中東カフェ」が開かれている。

 語り手と聞き手とが同じフロアで、多くても70〜80人という会には熱気がある。5月、東京・渋谷の小劇場で開かれた「自爆テロ」をめぐる回は、オサマ・ビンラディンを追ってきた中東研究者の保坂修司近畿大学教授と、精神科医の香山リカさんが登場。「自爆」をする若者は古い世界の妄信者ではなく、インターネットの、アニメオタクが集まるところに近接したウェブページで「聖戦」を呼びかけられ、「戦士」に選ばれた晴れがましさをもっているという姿が紹介されるや、質問が飛び交った。

 初回は昨年12月。東京・新宿の居酒屋で、朝日新聞の川上泰徳編集委員とフリージャーナリスト小田切拓さんが語った。今年1月には渋谷の小劇場で、寺島実郎日本総合研究所会長が中東分析。2月には広島のホールで、翻訳・紹介活動を続けるヤスミン植月千春さんと山本薫さんが音楽演奏などと共に語り、また銀座の喫茶店でも、日本で研究しIT企業で働くイスラム教徒たちが、生活を紹介した。

 6月には島根県松江市でアフガニスタン支援活動をするアフガン寺子屋が国際協力の現場の視点を語り、松江工業高等専門学校での会はネットにも中継。大田市の石見銀山でも開いた。7月には埼玉県川口市内の喫茶店でも。

 こうした「中東カフェ」は文部科学省の「世界を対象としたニーズ対応型地域研究推進事業」として10年度まで実施する。代表の酒井啓子東京外国語大学教授は「ニュースだけではわからんというニーズ」を感じていたという。

 「05年10月に日本学術会議のメンバーとなった時、科学技術週間サイエンスカフェの企画があったので、社会科学も入れてくれと手を挙げ、イスラムとはなんぞや、と、つくばの自然食レストランでやった。これを、コンスタントにやろうと事業に立候補して採用された。ほぼ月1回、日本のどこかで開きます」

 事務局は、同大学大学院で研究するイランのアレズ・ファクレジャハニさんと金井佐和子さん。「異分野の人を入れたい」(アレズさん)、「生身の生活を見たいというアンケートが多い。日本での関心事が、中東ではどうなっているのか、比較する企画はどうでしょうね」(金井さん)と、今後の計画を練る。

 次回は今月26日、ビジネスマンにも来てもらおうと、東京・日比谷のレストラン松本楼で昼食をとりながら「イスラーム金融」について。10月には函館で予定している。詳細・申し込み方法は以下の関連リンクから。

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