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〈日本のテッペン:1〉富士山、遺産登録に期待 規制を懸念し反対も

2007年10月20日17時08分

 富士山(標高3776メートル)がブームだ。7〜8月の登山者数は、山梨県側と静岡県側の合計で昨季より約8万4000人も増え、35万人を突破した。山梨側(19万4007人)は81年の統計開始から4番目、静岡側(15万6685人)は統計が残る89年以降で最多を記録。登山道が渋滞することもしばしばだった。

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富士山頂からご来光を拝む登山者たち。中央上は朝日に光る山中湖=山梨県の吉田口登山道で

地図

  

 「世界文化遺産の暫定リストに入った効果」と関係者は口をそろえる。

 富士山は山中のごみやし尿の問題が災いし、03年に世界自然遺産の国内選考で落選した。そこで山梨・静岡両県は、富士山信仰などの歴史をよりどころに文化遺産としての登録に再挑戦。今年1月、国内4候補の一つに残り、国連教育科学文化機関(ユネスコ)に暫定リストが提出された。

 だが、地元にあるのは歓迎の声ばかりではない。文化庁は「富士五湖を含めないと遺産登録の推薦はしない」との立場だが、河口湖など四つの湖を抱える富士河口湖町の観光業者らは「湖が世界遺産になれば、釣り船や遊覧船、湖畔の建物などへの規制が強化されるのでは」と懸念する。

 山梨県は今月5日、釣りボートの利用などについて「現状を上回る規制を受けることはないと考える」などと同町に考えを示した。それでも河口湖観光協会の中村徳行会長は「世界遺産になっても今までと変わらない、という明確な担保がない」として、登録に反対の姿勢を見せている。

    ◇

 世界文化遺産の候補になった富士山が、改めて注目されている。観光地化が進んだ山に「霊峰」の自然と文化はどう息づいているのか。その風景と人々の姿を紹介する。

 ◇キーワード

〈世界文化遺産〉 「世界遺産条約」に基づき保護される重要な文化遺産。日本では昨年から公募制が始まった。自治体の提案の中から選ばれた候補を文化庁が暫定リストに載せてユネスコに提出後、文化審議会の特別委員会の推薦、ユネスコの委員会審査などをへて本登録される。静岡・山梨両県は富士山の2011年ごろの本登録を目指している。国内では京都の文化財や原爆ドームなど11件が登録されている。

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