現在位置:asahi.com>文化・芸能>文化>文化一般> 記事 〈日本のテッペン:3〉静寂破るシャッター音2007年10月25日17時18分 夜明けが近づくと、富士山の雄大な山容が湖面に映りはじめた。やがて、輝く太陽が山頂からゆっくりと姿を見せる。その途端、カメラのシャッター音が静寂を破り、湖畔に響きわたった。
静岡県富士宮市の田貫湖で見られる「ダイヤモンド富士」だ。毎年4月と8月の20日前後に見ることができる。連日、写真愛好家が100人以上詰め掛ける。 富士山ほど写真の被写体として人気のある山はないだろう。インターネットの検索サイトで「富士山」「撮影ポイント」と打つと、6万件近いサイトがヒットする。「ダイヤモンド富士」の撮影には、三脚が600本も並ぶことがあるという。 東京都調布市で米店を営む熊澤孝昭さん(54)も「富士山カメラマン」の一人だ。「撮影場所も時間も季節も変えて撮る。思った通り、それ以上の仕上がりになることはまれで、永久に終わりません」。休日のみの撮影を30年続け、今では作品が雑誌や広告に使われるまでになった。 しかし、心配も出てきた。 「美しい夕焼けや澄んだ空がめっきり減ってしまって……」。富士山に忍び寄る大気汚染の影を感じながら、熊澤さんは撮り続けている。 PR情報 |