現在位置:asahi.com>文化・芸能>文化>文化一般> 記事 村上春樹氏、母校を回顧 在学7年、博物館で“夢読み”2007年11月22日10時36分 第1回早稲田大学坪内逍遥大賞の授賞式がこのほど東京都内で開かれ、大賞を受けた作家の村上春樹氏が久々に公の場に姿を現して受賞の言葉を述べた。 村上氏は「特にマスコミ嫌い、人間嫌いではないのですが、人見知りする方なので出てこないだけです」と話し始め、「僕はたまたま早稲田の卒業生で、7年間も在籍していました。その間、大学に親切にしてもらったことがなく、今になって唐突に賞をいただいて半信半疑の気持ちです」と語って、場内を沸かせた。 68年からの在学中、演劇博物館で長い時間を過ごしていたという。「シナリオを書きたいとぼんやり思っていたので、古い趣の建物の中で、古いシナリオを読み、自分なりの映像を白日夢を見ているような感じでこしらえた。そういう作業が小説家になって役に立ったと思う」。『世界の終(おわ)りとハードボイルド・ワンダーランド』に出てくる、図書館での夢読みに通じるようなエピソードを披露した。 「30年近く書いてきたが、自分のやりたいことをやりたいようにやってきたので、犬、猫も同然。小説家にとって一番の価値は熱心な読者であってそれ以外の何者でもないと考えてきました。でも、こうした評価をいただいて、わずかなりとも文学の発展に寄与したのだとしたら、それに勝る喜びはありません」と締めくくった。 PR情報この記事の関連情報 |