現在位置:asahi.com>文化・芸能>文化>文化一般> 記事 美術界に驚き フェルメール6点来日へ 光の魔術師の贈り物2007年12月01日11時53分 日本でも人気が高く、一方で現存作品が三十数点と限られるフェルメールの名品が6点以上も来日することは、美術ファンにとって一つの驚きといえる。来夏の「フェルメール展」(仮称)の見どころを探った。 「この6点だけでも、フェルメールの初期から後期までを網羅している」 展覧会実現のために、各地の美術館との交渉にも当たった今展監修者のボイマンス美術館チーフキュレーター、イェルーン・ヒルタイさんは、こう語る。 1632年にオランダ南部の小都市デルフトに生まれたフェルメール。初期には物語画が多く、今回の「ディアナとニンフたち」(53〜54年ごろ)はその一つ。現存作品で最大のサイズ(縦160センチ)の日本初公開「マルタとマリアの家のキリスト」(55年ごろ)は、色彩の対比と光の効果が美しい宗教画だ。 以後は、女性が登場する繊細な室内画を多く制作。日本初公開「ワイングラスを持つ娘」(59〜60年ごろ)は、ヒルタイさんが「色彩も美しく、素材感もすばらしい。美の極致」と評する一枚だ。「リュートを調弦する女」(62〜63年ごろ)や「絵画芸術」(66〜68年ごろ)もやってくる。 2点しか現存しないとされる風景画のうち「小路」(58〜60年ごろ)も日本初公開。いにしえの街にタイムスリップできるような奇跡的な作品、という。 「フェルメールは、光の描写が洗練され繊細。その静寂の美が、日本の美的感覚にも響くのではないか」とヒルタイさんは話す。 このほか、デ・ホーホやファブリティウスら同時代のデルフト派の画家十数人の作品も出品され、総点数は35〜40点になる見込みだ。元国立西洋美術館長の高階秀爾さんも、「17世紀はオランダ絵画の黄金期。その歴史的背景も含めてフェルメール作品に出あえることは、愛好者にとっても大変な贈り物になるでしょう」と話している。 PR情報 |