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美術と建築「遺伝子組み換え」

2007年12月26日15時20分

 美術作品は一歩離れて鑑賞し、建築は中に入って使うもの。そんなイメージが強いだろう。ところが、13カ国34組の美術家や建築家、デザイナーが参加する東京都現代美術館「SPACE FOR YOUR FUTURE」展では、なぜか逆転が起きている。

写真トビアス・レーベルガー「母型81%」(07年)
写真石上純也「四角いふうせん」(07年)

 中に入れる美術の典型が、トビアス・レーベルガーさん(独)の作品だろう。カラフルな造形の「ガレージ」で、作家から認証状を購入すれば、観客も同じものを作る権利を得る。

 近代的な「自律した」表現から脱し、空間とも観客とも、さらにはデザインなどの他領域とも相互関係を持ちたい――。そのとき、「中に入る」作品が登場したといえる。展覧会の副題も、「アートとデザインの遺伝子を組み替える」となっている。

 美術家以上に充実して見えるのが、建築の2組だ。妹島和世さんと西沢立衛さんは、住宅作品の2分の1模型を展示。中に入ることのできる大きさだが、実際には入れない。無理に入っても、誤った空間体験になるだろう。でも湾曲する透明な壁は、人の姿をゆがんで写したり透過させたり。その美しさは十分にアートたり得ている。

 そして、石上純也さんの「四角いふうせん」。巨大な吹き抜けに、4階建てのビルほどもある薄いアルミで覆われた風船を浮かべているのだ。もちろん中には入れない。でも、空調などにより風船は微妙に動く。石上さんは「実際は、吹き抜けと風船の『間』で変化する空間を作ったつもりです」と話す。だとすれば、観客はこの作品の中に入っている? ここにもアートに向かって拡張する建築の姿がある。来月20日まで。

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