現在位置:asahi.com>文化・芸能>文化>文化一般> 記事 「日本の照明」、江戸からたどる 東京・汐留で展覧会2008年01月19日15時07分 江戸時代以降の日本の照明の流れをテーマにした展覧会「あかり/光/アート展」が、東京の松下電工汐留ミュージアムで開かれている。 300点近い展示品の前半は、明治期に使われ始めたガス灯や電気灯よりも前のあかり。最初は樹木、次に油、そしてろうそく。それを支えるとうろう、あんどん、燭(しょく)台(だい)などはさまざまで、木、鉄、陶器などを紙やガラスが覆う。シンプルなデザインは現代の目で見ても美しい。 明治以降の展示品は、ガス灯などの照明器具に加え、街灯の照らす町並みを描く版画やポスターも加わる。葛西虎次郎の版画は、光が文明の象徴だった時代の東京・新橋を描いたものだが、これも今見ると、街全体を闇が支配している。 その後の照明器具の展示は昭和40年代まで。代わりに杉本博司、桑原弘明、宮島達男の3氏が光について考察した現代美術作品が並ぶ。桑原のSCOPEシリーズは、幻灯のような装置をのぞいてボタンを押すと、同じ室内の朝、夕、夜の三つの風景が見える。現代人が忘れた光と闇への感受性をよみがえらせる作品で、近世の素朴な照明の展示と呼応する。 メーカーが運営する美術館だが、自社商品は数点にとどめ、光への感性を軸に展示をまとめた。学芸員の福永知代さんは「ボタン一つで電気がつく生活が始まって100年もたちません。あかりが貴重だった時代に思いをはせるきっかけになれば」と語る。2月24日まで。500円。 PR情報この記事の関連情報 |