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作風の変化たどる 東山魁夷「100年展」

2008年04月30日14時40分

 「国民的画家」と評された日本画家東山魁夷(1908〜99)。今また「生誕100年」記念の回顧展「東山魁夷展」が、東京・北の丸公園の東京国立近代美術館で開かれている。初期作品から絶筆までの約100点とスケッチや習作約50点。代表作の「道」(50年)や、唐招提寺御影堂の障壁画からの「揚州薫風」(80年)などを核に、幅広く集めている。

 東京では未公開だった「山」(40年。富山県水墨美術館蔵)は、山梨県と長野県の県境にある金峰山を描いたという。太い輪郭線と面取りのような山塊把握など、戦前の革新的な模索期の試行が確かめられる。

 同様に山並みを描くといっても、敗戦後の「残照」(47年。東京国立近代美術館蔵)は全く様相が異なる。房総半島の鹿野山に登った際の実感に基づくという作品。「国破れて山河あり」という混乱の時代、肉親を失うなど個人的失意が重なり、実直な自然観照に向かう。そんな転機もたどれる。

 ほかに、洋画家になっても大成しただろうと思わせる素質やドイツ留学の成果も見てとれる。画材と技法で受け継いだ「和」と、素養とあこがれの結晶である「洋」の融合。日本近代の針路と合致し、なるほど国民的画家だったと、改めて納得できる展示だ。(編集委員・田中三蔵)

 ◇5月18日まで。12日休み。7月12日〜8月31日、長野県信濃美術館東山魁夷館で。

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