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「長い首の疑問 解決します」 モディリアーニ展

2008年5月14日14時53分

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 長い首の肖像画で知られるパリの画家モディリアーニ。東京・六本木の国立新美術館で、原始美術の影響に力点を置いた新しいアプローチの「モディリアーニ展」が開かれている。監修者のマルク・レステリーニさんは「なぜ首が長いのかという疑問は、この展覧会で解決します」と話す。(古賀太)

 展覧会の仏語題は「モディリアーニとプリミティビスム」。今回の特色は、プリミティビスム(=原始美術)の影響を受けた初期作品を多数展示していることにある。とりわけ「カリアティッド」と呼ばれる、ギリシャ宮殿を支える柱になぞらえた女性の絵が20点近く展示されるのは日本で初めてという。

 モディリアーニ研究の第一人者として知られるレステリーニさんは、こう説明する。「カリアティッドは、モディリアーニがアフリカ、オセアニアなどの原始美術に触れて、人間の形を根本から再構築しようとした探求の跡です。その後の彼の絵はこの延長線上にあります」

 1884年に北イタリアに生まれたモディリアーニは、1906年にパリにやってきた。当時、ピカソやパスキンなど世界中から芸術家が集まる都だった。すぐに、流行だった原始美術をトロカデロ民族誌博物館で見て、衝撃を受けた。その影響下で人体のデッサンを始め、次にカリアティッドを描き、次第に実在の人物の肖像画に移った。

 これまで、モディリアーニは、酒と女に明け暮れて35歳で死んだモンパルナスの花形というイメージが強かった。「実際は、彫刻家のブランクーシと共に人体の表現方法を探求し、シュールレアリストたちとも連携した知的存在でした」

 「なぜ首が長いか、目に瞳がないのかというこれまでの疑問は、この展覧会で解決します」。確かにカリアティッドの連作の後に後期の肖像画を見ると、その奥に原始美術が浮かび上がってくる。

 「一見平易に見える肖像画に、深い人間探求が隠されています。その仮面のような二重性が天才たるゆえんです」

 ◇6月9日まで、火曜休館(ハローダイヤル03・5777・8600)。7月1日から、大阪の国立国際美術館に巡回。

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