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「じいじ」「ばあば」優しい語感人気 国立国語研調査

2009年7月1日14時30分

 祖父母を「じいじ」「ばあば」と呼ぶ大人が4人に1人いることが、国立国語研究所(東京都立川市)の調査でわかった。首都圏では40〜50代の女性の半数が使っている。幼い孫などが使う時の優しい語感が受けて、成人の間にも広まっているようだ。

 国語研は今年3月、全国で成人803人を対象に、「国民の言語使用と言語意識に関する全国調査」を行い、人の呼び方や物の名前など身近な言葉の実態を調べた。

 「じいじ」と呼ぶことがある人は全国平均で23.5%、「ばあば」は23.7%。「じいじ」が女性26.7%に対して男性20.2%、「ばあば」が女性28.9%に対して男性18.2%で女性の方が多い。首都圏の40〜50代の女性の場合、47.2%の人が「じいじ」、50.9%の人が「ばあば」と呼ぶと答えた。若い世代ほどよく浸透していた。

 また、地域的な偏りもあった。首都圏では「じいじ」の使用者が34.1%、「ばあば」が33.6%と多いのに、西の近畿では19.1%と17.6%、九州ではともに11.0%。方言学では、方言が文化の中心地から周辺に伝わり、同心円状に分布するという仮説がある。「じいじ」と「ばあば」も首都圏から全国へと広がりつつある呼称らしい。

 「じいじ」はもともと「祖父(じじ)」が、「ばあば」は「祖母(ばば)」が音変化した幼児語。広がった明確なきっかけは不明だが、朝日新聞では「ひととき」欄などで80年代から使われている。04年にはNHKのテレビドラマ「ジイジ 孫といた夏」が放映され、西田敏行さんの「ジイジ」役が好評で、「じいじ」「ばあば」の普及に一役買ったようだ。

 調査を担当する尾崎喜光・主任研究員は「親しみをこめた新しい表現として広まっているようだ。あかぬけたニュアンスも感じられ、そこが特に首都圏の母親などに受け入れられて広まりつつあるのではないか。ただ、男性は抵抗感があるのかもしれない」と話している。

 この調査ではほかにも、関西弁の「しんどい」や「何でやねん」を使う人が首都圏でそれぞれ50.9%と19.6%にのぼることや、げたが入っていなくても「げた箱」と呼ぶ人(91.3%)が「くつ箱」と呼ぶ人(17.1%)より多いことなど、日常語に関する興味深いデータが得られた。

 また、この種の全国調査では初めて回答者の音声も録音した。「ニホン」と「ニッポン」、「ディズニーランド」と「デズニーランド」、「スィーディー(CD)」と「シーディー」といった発音の分布などを分析することにしている。(編集委員・白石明彦)

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