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ルーツ解明 沖縄に注目(2/2ページ)

2010年4月16日14時59分

写真:古い縄文人の骨を求めて調査が続く武芸洞=沖縄県南城市拡大古い縄文人の骨を求めて調査が続く武芸洞=沖縄県南城市

 馬場悠男・国立科学博物館名誉研究員は「港川人と縄文人は体つきや顔つきなどかなり違い、港川人がすぐに縄文人に進化したとは言いきれない」。札幌大の高宮広土教授は、沖縄の島々に人間が適応できたのは縄文中期後半から後期以降で港川人と現代沖縄人との間には断絶があるとし、「10〜12世紀ごろ、農耕をする人々が九州から沖縄に移住したのではないか」。土肥直美・元琉球大准教授も「中世に大きな動きがあったらしい」と語る。骨の細かな部分を調べたら、沖縄の人々はアイヌよりも本土の人々に近かった、とする研究結果もある。

 これらの検証には、旧石器人骨と現代との空白を埋める縄文早期や前期ごろの骨の発見が不可欠だ。しかし、まだ少ない。「港川人が縄文人になったのか、九州の縄文人が南下したのか。縄文前期までさかのぼる、状態の良好な骨がほしい」と土井ケ浜遺跡・人類学ミュージアムの松下孝幸館長はいう。当分、沖縄への期待は続きそうだ。(編集委員・中村俊介)

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