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石器使わなかった旧石器人? 石垣島・白保竿根田原洞穴(1/2ページ)

2011年2月6日10時15分

写真:旧石器時代人骨が出土し、再調査が行われた白保竿根田原洞穴=沖縄県石垣島拡大旧石器時代人骨が出土し、再調査が行われた白保竿根田原洞穴=沖縄県石垣島

 2万年前の旧石器時代人骨が見つかった沖縄・石垣島の白保竿根田原(しらほさおねたばる)洞穴の本格調査が昨年、終了した。出土品の詳しい分析が続いているが、沖縄で初の出土になるかと注目されていた旧石器は、今のところ確認できていない。一方、新たな人骨資料は増加が予想され、石器を使わない人類だった可能性も視野に入れざるをえなくなりつつある。

 同洞穴は新石垣空港の建設現場に位置する。昨年2月、出土していた人骨が旧石器時代のものであることが明らかになった。骨自体から測定した資料としては国内最古だ。

 日本人の起源はいつまでさかのぼるのか。日本列島では、旧石器時代の石器は見つかっているが、それを使っていた人間の骨の出土はきわめて少ない。酸性土壌のため、ほとんどが溶けてしまうからだ。これまで旧石器時代とされてきたいくつかの人骨も、近年の再検討で、ほとんどが新しい時代に修正された。

 一方、珊瑚礁(さんごしょう)の多い南西諸島は酸性度が強くないため骨が残りやすく、この時代の複数の人骨が命脈を保った。ところが、本土とは逆に旧石器の方が見つからないのだ。

 世界的に見ても石器は人類進化の過程と切り離せない。骨があれば石器がないはずはない。発見されてないだけで、どこかにあるのか。

 そんな期待を込めた白保竿根田原の本格調査の結果、旧石器時代人骨とみられる新資料に加え、本土の中世にあたる時代や、縄文時代に相当する時期の遺構も確認され、断続的に人類が住んでいたことがわかった。が、肝心の旧石器はやはりなかった。

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