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陶芸の里、震災直撃 益子・笠間(1/2ページ)

2011年4月13日15時20分

写真:地震で破損し、集積所に積み上げられた作品=栃木県益子町拡大地震で破損し、集積所に積み上げられた作品=栃木県益子町

写真:益子参考館で割れた浜田庄司の大皿拡大益子参考館で割れた浜田庄司の大皿

写真:れんがを積んだ登り窯の多くが損壊した=茨城県笠間市拡大れんがを積んだ登り窯の多くが損壊した=茨城県笠間市

 東日本大震災で、やきものの産地が苦境にあえいでいる。れんがを積んだ登り窯は崩れ、作品の多くは割れた。余震や停電が続く中、復興への手探りが続いている。

◆崩れた窯、作品に被害

 栃木県益子町で江戸時代からの歴史を持つ益子焼(ましこやき)。東日本最大級の陶の産地で、作家の窯や店舗が軒を連ねる。

 40年近く益子で作陶を続ける若杉集さんは3月11日、「ゴーッ」という地鳴りの後に、経験したことのない揺れに襲われた。天井は落ち、棚もはずれ、急須や湯のみなどの作品約400キロ分が割れた。東京の百貨店で5月に個展を予定していたが、諦めた。「産地は不景気で1990年代から右肩下がり。そこに大震災。最大のピンチです」

 益子を拠点とし、人間国宝となった浜田庄司の収集品などを展示する益子参考館でも、浜田が使っていた窯が崩れ、作品が割れた。孫の浜田友緒さんの登り窯も一部が崩れた。2千作品以上が詰め込まれており、焼く直前だった。秋までの復旧を目指し、窯の整備を急いでいる。

 全国から作家を集め、展示する「陶ISM」を3月20、21日に企画していた若手陶芸家らは展示を中止。仙台での企画展などを計画している。

 4月29日から予定している陶器市は、会期を3日間短くして5月5日まで開催することが決まった。益子焼協同組合の薄田浩司副理事長は「登り窯の9割は損傷したが、修復のための基金があります。ボランティアによる支援も始まりました」と前向きだ。

◆GWの出品を励みに

 益子から南東へ約20キロ。茨城県笠間市の笠間焼(かさまやき)の産地でも、窯や作品の損傷が続いた。2代続けて笠間で作陶を続ける酒井敦志之(としゆき)さんは、大つぼなど300点を焼いている最中に、地震が直撃。薪をくべるのをやめ、窯を冷やしたが、「窯の天井が落ちていたら間違いなく火事になっていた」という。

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