現在位置:asahi.com>文化・芸能>コラム>子規おりおり> 記事 鼻つけて牛の嗅ぎ居る木芽哉(02/21 愛媛版掲載) 鼻つけて牛の嗅(か)ぎ居る木芽哉 1895(明治28)年
「鼻つけて」というから、ああ私のこの「鼻」かと思えば、「牛」だといい、さらにその「鼻」が何かを「嗅」いでいると分かった瞬間、季語「木芽」が出現する。読者である私たちは切字「哉」の余韻を楽しみつつ、「木芽」の柔らかなさみどりを瑞々(みずみず)しく想像するのだ。 作者の眼球に映った映像が俳句という言葉に翻訳され、読者はそれを映像として再生しありありと追体験する。それが俳句という文芸の「読み」の醍醐味(だいごみ)だ。
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