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子規おりおり

鯛鮓や一門三十五六人

(07/15 愛媛版掲載)

 鯛鮓(たいずし)や一門三十五六人 1892(明治25)年

 元々「鮓」は、魚を自然発酵させて作る馴鮨(なれずし)に始まった食物。夏の時期の魚をいかに保存するかという生活の知恵から生まれた季語でもあるのだ。

 「鯛鮓や」という豪華かつ晴れやかな上五を、「一門三十五六人」という数詞が彩る一句。「一門」は、(1)同じ家系の一族(2)同じ法門(3)同じ流派、等の意味があるが、句の姿から考えると、故郷・松山の「一門」であり、故郷・松山の「鮓」だと読みたいところだなあ。

プロフィール

夏井 いつき(なつい・いつき)
1957年、愛媛県愛南町生まれ。俳句集団「いつき組」組長、元中学校国語教諭。「第8回俳壇賞」「第5回中新田俳句大賞」受賞。学校などで行う俳句のイベント「句会ライブ」、「俳句甲子園 全国高校俳句選手権大会」の運営に携わるなど、全国的に幅広く活動中。

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