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子規おりおり

鶏のゆかへ上りぬ秋のくれ

(10/11 愛媛版掲載)

 鶏のゆかへ上りぬ秋のくれ 1891(明治24)年

 ちょっと待てよ、この句にも類句が…と気になり、江戸期から明治あたりの句を探し回ったが見つからない。気のせいであったか…と気が抜けたとたん、その句を思い出し、うーむと唸(うな)ってしまった。

 「土間に人畳の上に羽抜鶏 岸本尚毅」。作者は昭和36年生まれ。これは子規句を踏まえた上での一句であったのか。

 もしこれが俳句甲子園の対戦であったら、私の旗は僅差(きんさ)で尚毅句へ。「羽抜鶏」を見上げる「人」の表情がいかにも傑作。

プロフィール

夏井 いつき(なつい・いつき)
1957年、愛媛県愛南町生まれ。俳句集団「いつき組」組長、元中学校国語教諭。「第8回俳壇賞」「第5回中新田俳句大賞」受賞。学校などで行う俳句のイベント「句会ライブ」、「俳句甲子園 全国高校俳句選手権大会」の運営に携わるなど、全国的に幅広く活動中。

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