現在位置:asahi.com>文化・芸能>コラム>子規おりおり> 記事

子規おりおり

詩一章柿二顆冬の夜は更ぬ

(11/09 愛媛版掲載)

 詩一章柿二顆(にか)冬の夜は更(ふけ)ぬ 1897(明治30)年

 「冬の夜」更けに食す「柿」である。「柿」は子規の好物である。「二顆」の「柿」を囓(かじ)りつつ、案じた「詩」が「一章」。数詞をアクセントとした一句の響きが、更けてゆく夜を満たす。

 一句を案じる時、何かの拍子に連想が連想を呼び、気が付くと何故こんな句が出来てるんだろうという不可思議な興奮を味わうことがある。そんな「冬の夜」のワタクシの机には、「柿二顆」ではなく1杯のホットウヰスキー。

プロフィール

夏井 いつき(なつい・いつき)
1957年、愛媛県愛南町生まれ。俳句集団「いつき組」組長、元中学校国語教諭。「第8回俳壇賞」「第5回中新田俳句大賞」受賞。学校などで行う俳句のイベント「句会ライブ」、「俳句甲子園 全国高校俳句選手権大会」の運営に携わるなど、全国的に幅広く活動中。

PR情報

このページのトップに戻る