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激戦必至!本場関西の漫才コンテスト事情

2006年04月17日

 お笑いブームを背景に続々出現する漫才の新人コンビ。演芸場や放送番組などでしのぎを削る集大成が実力勝負のコンテストだ。本場・関西では各放送局が主催し、若手の発掘・育成に努めている。そんな賞レース事情を紹介する。

インフォグラフ

漫才コンテストカレンダー

 在阪局が主催する若手対象のコンテストは年間六つある。今年度の賞レースは22日の「上方漫才大賞」(ラジオ大阪・関西テレビ主催)で幕を開ける。今回で41回目と最も古く、「やすきよ」が第2回(67年)の新人賞を受賞している。

 特徴の一つは選出方式。他の賞はすべて予選を経て本選の演技で選ぶが、同賞の新人部門は審査委員会が絞り込んだ5組が公開で演技を競う。00年までは実演なしに、日頃の実力を評価して決めていた。兼田健一郎事務局長は「漫才を文化として発展させる使命感を持ち、賞の権威を重んじる事務局と、レースの娯楽性を求める番組制作側で例年綱引きがある」と打ち明ける。

 これに対し、「上方お笑い大賞」(読売テレビ)の最優秀新人賞は年間3回の予選で本選出場者を決める。予選の模様は随時テレビ放送する。

 朝日放送は二つの賞を開催する。年末の「M―1グランプリ」は01年開始ながら優勝賞金がケタ違いの1千万円。フットボールアワーやアンタッチャブルはここで優勝して全国的な知名度を上げた。同局は「登竜門としてまずABCお笑い新人グランプリを目指し、その先で漫才日本一のM―1を目標にしてほしい」と位置付けている。

 審査員は、M―1では中田カウスや島田紳助ら先輩芸人が務めるが、他の賞では評論家や演芸作家らが担当することが多い。だが、後発の「MBS新世代漫才アワード」は、3回目の昨年、本選会場に集めた高校生1千人を審査員にした。「新しい漫才はまず若者が認知する」との判断からという。

 実際、無名だったとろサーモンが1千人の投票で南海キャンディーズを破り、優勝の麒麟(きりん)とは接戦の健闘で注目された。これをステップに5カ月後の「お笑い新人グランプリ」で優勝を果たした。とろサーモンの村田秀亮は「アワードの審査員は、普段の劇場(大阪・baseよしもと)の客層と重なってやりやすかった」と振り返る。

 各局が賞を主催する関西独特の現象について、複数の賞で審査員を務める井上宏・関西大名誉教授は「関西は伝統的に司会や芝居などでお笑いタレントの需要が高く、人材育成の点から賞で刺激を与えてきた」と背景を説明する。昨年度は六つの賞で優勝者が重ならなかった。「それだけ若手が増えて実力が伯仲している。人気があっても日頃の鍛錬を欠いて、当日の舞台で滑ったら終わり」と指摘する。

 実は僣越(せんえつ)ながら私も演芸記者として審査員を務めることがある。あまり深く考えず、どれだけ笑わされるかで判断することが多い。合議の場合は、各委員の漫才観や笑いの感覚をもとに活発な議論がある。対象はお笑いだが、審査はかなりマジメというのが実感だ。

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