現在位置:asahi.com>文化・芸能>芸能>舞台>演芸> 記事 遅咲きにも程がありますわ 173歳漫才、人気やで2008年04月24日12時07分 京都府南丹市で、ふたり合わせて173歳の漫才コンビが人気を集めている。ゲートボール場で意気投合した友人の男女が10年前に結成。「せりふを必ず忘れんねん」とボケたり、扇子でパーンと頭をたたいたり。公演は今月で50回を突破した。長い人生で重ねた苦労も芸の肥やしと笑い飛ばす「遅咲きの幸朗・幸子」が、地域の人を元気づけている。
「たこ焼きが熱うて、口から飛び出たんや」「ほう、そんで?」「自転車にひかれてぺっちゃんこ」「あんたやったらえらい事故やで」 7日、同市の南丹署で開かれた交通安全式典。中川巌さん(91)と平川きみさん(82)のコンビは、持ちネタ「たこ焼き」の交通安全バージョンを披露した。中川さんが、ボケる平川さんの頭を扇子でパーンとはたくと、会場に笑いが広がった。 コンビ結成は98年。2人は20年来の同市日吉町のゲートボール仲間。中川さんが「老人会の余興がカラオケや踊りばかりではつまらない」と漫才の披露を考え、ノリが良くて民謡で鍛えた美声をもつ平川さんを相方に指名した。 行きつけのゲートボール場の休憩所でネタ合わせを繰り返す。持ちネタは「宇宙旅行」や「ピアノ」など計5本。平川さんが「50年先に宇宙旅行しようか」とボケをかまし、中川さんが絶妙の間合いで「そんなに生きてるかっ」とツッコミを入れる「長寿ネタ」も織り交ぜる。ボヤキ漫才で知られた「人生幸朗・生恵幸子」を思わせる話芸だ。 最初は地区の老人会などで演じていたが、口コミで評判が広がり、市内各地のイベントに次々と出演。7日の舞台で51回目になった。 中川さんは15歳から食料品店に勤務。親方は万事厳しく「毎日どつかれた」が、「つらいことも気にせん方」と持ち前の明るさで人生を渡ってきた。好きな漫才の話になると「昔から目立つのは好き」と目を輝かせる。平川さんは20歳までに両親を亡くし、弟妹5人を育てた。いまはひ孫が3人。「舞台に立つ前、約20年前に亡くなった夫が夢の中で励ましてくれる」と笑う。 お互いに「心優しい仏さんみたいな人」「くよくよしない朗らかな性格」と相方をほめるコンビは、今後の活動にも意欲を見せる。「笑う門には福きたる。笑いがあるから、長生きできる。元気なうちは漫才を続けたいな」(溝呂木佐季) PR情報この記事の関連情報文化・芸能
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