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「ずれ」ネタ発射 漫才「ロケット団」22日に独演会

2006年12月11日

 漫才コンビのロケット団が、波に乗っている。昨年から花形演芸大賞銀賞、浅草芸能大賞新人賞を次々に獲得したかと思えば、偶数月に開く東京・新宿末広亭深夜寄席の独演会は、このところ盛況だ。関西勢に押されがちな東京漫才界にあって、ほっそりした2人の肩に期待が集まる。今月も22日、その会がある。

 32歳の三浦昌朗と、29歳の倉本剛のロケット団は、00年に「発射」された。三浦は大卒後、保険代理店に就職したが退社し、大学時代に参加していた劇団に舞い戻った。倉本も同じ劇団に所属しており、意気投合したのがことの始まり。「発射」まであと4年の96年だった。

 「帰り道がたまたま一緒で、話しているうち、おかしいと感じるところが、同じように、みんなとずれていたんです。例えば、ばかばかしい看板とか見て2人で笑ったりして」と倉本。

 ステージはエネルギッシュ。ジェスチャー付きの長ぜりふを延々と合わせる“暗記物”が鮮烈だ。例えば「ラーメン屋」は、コンビを解消してラーメン屋になると言う倉本に、三浦がラーメンの作り方を伝授する。そろって唱えるのは「大きなお鍋を用意して……」という、七五調の長々しいせりふ。ほとんど息もつかずに7、8分間、4拍子で掛け合わせる。

 内容自体はおもしろくも、おかしくもない。しかし、「豚骨、牛骨、鶏のガラ……。別のダシを入れましょう」とスープの材料を列挙するところで、倉本が「別の人を入れましょう」と間違え、三浦が「人を入れてどうすんだよっ」となじる。破綻(はたん)が適度に仕組まれ、間合い、アンサンブルの呼吸の妙がのぞく。

 「そろい踏みが崩れるハプニング。意識することもあるし、実際にトチることもある。このハプニングこそ、リアリティーが出て、笑えるのかもしれません」と三浦。

 “暗記物”には「花粉症」「地震」をテーマにしたものも。けいこには1カ月以上を費やし、毎月3本くらいのネタを作る。約3年前から毎月出ている寄席でどんどん試す。「特に寄席は勉強になるので、重視しています。お客さんの顔ぶれで、ネタを決めることもしょっちゅう」と三浦。

 “時事物”も得意とする。その一つ「キンちゃん」では、互いにキンちゃんをほめ合う。だが、2人の言うキンちゃんは、かみ合わない。それもそのはず、倉本は「萩本欽一」を、三浦は「金正日」をたたえているのだ。「『欽ドン』はすごい」「こちらは、ノドン、テポドン」「欽ちゃん劇団があるんだ」「こっちなんか、美女軍団だぞ」「コント55号」「万景峰号」といった対句が高速度で飛び交う。

 「時事ネタは飛び道具的に使える。ほかの人が使うと、切り口が違っても悔しい」と三浦。

 今、気になることは何かと聞くと、「いじめや自殺などです」と、倉本が神妙に答える。「いじめられている人が、思わず笑ってしまえるようなものにチャレンジしたい」

 独演会「ロケット団定例集会」は22日午後9時半。1500円。電話03・3226・1431(トービック)。

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