現在位置:asahi.com>文化・芸能>芸能>舞台>歌舞伎> 記事 〈第6回朝日舞台芸術賞 寺山修司賞〉市川亀治郎さん2007年02月01日17時51分 三谷幸喜の新作歌舞伎「決闘!高田馬場」では、市川染五郎を相手に、立ち役の剣術指南役。まじめに演じているのにおかしい。「こっけいでおかしくて『非リアル』。歌舞伎の演技方法を側面から照らす」
若手歌舞伎俳優の中では屈指の理論家、勉強家。楽屋で読書している、自宅に小さな書店ほど蔵書がある、とか言われる。 歌舞伎の一生を歩く学徒でいたい、がモットー。「歌舞伎の前では、芸や序列の高低で位置が決まるのでなく、全員が平等でありたい。知的で、生徒のように謙虚でありたい」 主宰する「亀治郎の会」では、古典を新演出する。「古典を洗い直すと逆に新作のようになる。風格や重みが求められる役でも挑戦する。恐れて演じない方がおかしい」と意気盛んだ。 進取の気性は、市川家のDNAか。曽祖父猿翁の国際的な先見性、伯父猿之助の徹底した実験精神。「人を頼ってはだめ。自分が矢面に立つしかない。味方はいるか。不安と自信の間を揺れ動く。孤独です」 舞踊が得意な家系だ。「5、6歳の頃から自分でテープをかけて客の前で踊った。かけ声や拍手の間がはずれると、何度でも踊るので『地獄の孝彦(本名)ショー』と嫌がられた」 大学時代、寺山修司の「不完全な死体として生まれ何十年かかゝって完全な死体となる」という言葉に接した。「成熟とは死に向かうこと。かっこいいな」 ◇ 〈いちかわ・かめじろう〉 75年生まれ。四代目市川段四郎の長男。83年初舞台。女形が中心。猿之助が率いるスーパー歌舞伎などに出演。自主公演「亀治郎の会」主宰。NHK大河ドラマ「風林火山」に武田信玄役で出演している。 ◇ ●受賞あいさつから 家系なのでしょうか、私は革新的なことをやらずにはいられない。好きなことを好き放題やっているだけですが、時々不安になることがあります。この賞をいただいたことで、いいんだよと言っていただいたような気がします。歩んできたことへの自信と、これから歩む道への勇気をいただきました。 PR情報この記事の関連情報文化・芸能
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