現在位置:asahi.com>文化・芸能>芸能>舞台>古典芸能> 記事 浮世絵美人きりり復活 無形文化財「八女の灯篭人形」2007年09月21日19時26分 福岡県八女市に江戸時代から伝わる国指定重要無形民俗文化財、からくり人形芝居「八女福島の燈籠(とうろう)人形」が22日から3日間の日程で、福島八幡宮で始まる。公演する地元の保存会は、江戸時代の舞台の再現に取り組んでおり、傷んだ人形も新調した。人形の顔はこれまでの博多人形風から、目が細く切れ上がった人形浄瑠璃風に変わった。保存会は「昔ながらの姿に生まれ変わった舞台を見てほしい」と意気込んでいる。
福島八幡宮の氏子らでつくる「八女福島の燈籠人形保存会」(西牟田外美会長)が持つ10体のからくり人形は、いずれも制作から80年以上たっている。舞台の脇から棒を操作して動かす複雑な構造で、最近は故障続きだった。 保存会は文化庁の調査官らを交えて修理を検討し、傷みの激しい8体を新調し、1体を修理することを決めた。 江戸時代の顔を復元することにしたが、一番の課題は人形の「命」である顔だった。関係者によると、現在ある10体は博多人形師が修理を手がけたとみられ、優しく柔和な博多人形風の顔立ちとなっている。 大阪の人形浄瑠璃風の顔に復元する「決め手」になったのは、昭和の初めごろ撮影された人形の写真だった。ただ、愛着がある博多人形風の顔を惜しむ関係者もいたという。 新しい人形づくりは飛騨高山(岐阜県)のからくり人形を手がける愛知県の人形師に依頼。費用は1体平均170万円で、国や県などの補助を充てた。 でき上がった人形は浮世絵の美人画風で、これまでの人形と比べると見た目が大きく異なる。人形修理担当の伊藤文二さん(65)は「能面のように見る角度によって表情が微妙に変化し、感情を豊かに表現できる」と喜んでいる。 また、金属製で代替していたバネも本来の鯨のひげに戻すなど、胴体も一新。ぎこちなかった動きが滑らかになった。伊藤さんは「新しい人形が真価を発揮する舞台。人形つかいも腕の見せどころ」と期待を寄せている。 PR情報この記事の関連情報 |