現在位置:asahi.com>文化・芸能>芸能>舞台>古典芸能> 記事 創始者生誕800年 トルコの旋回舞踊来日2007年08月24日15時54分 ■円描きながら回り続け…神のもとへ
トルコ中部のコンヤに伝わる旋回舞踊「セマー」。創始したメブラーナ・ジェラレッディン・ルーミーの生誕800周年を記念し、コンヤトルコ神秘楽団が初来日して公演する。「メヴレヴィー教団のセマーの儀式 日本公演」。宗教的な儀式だが、貴重なパフォーマンスでもある。 6月23日夜、コンヤのメブラーナ文化センター。白衣に円柱形の茶帽子をかぶった12人のセマーゼン(修道士)が、音楽に合わせて旋回していた。白衣が、スカートのように円を描く。 ドーム形天井の下、12人は目を閉じ、右手を天に、左手を地に向けて自ら回りつつ、さらに円形を描きながら巡る。後半、ほぼ全員の首が横倒しになった。四つの場面を通じて神に近づき、一体化し、悟る意味があるらしい。 「アッラ、アッラというリズムで回ります。私たちの手は、見ていた人たちに神の思いを伝えました」。この夜、約1時間半のセマーを取り仕切ったナディル・ネディム・カルヌビュークレさん(51)が顔を上気させて語った。 メブラーナは中央アジア出身。彼の死後、1273年にメブレビー教団が設立された。教団は、メブラーナの博愛思想を舞踊化したセマーで、神との一体化を目指す。イスラム教神秘主義の一派として続いたが、1925年に解散させられた。だが、コンヤのメブラーナ博物館には信者や観光客の来訪が後を絶たない。 「メブラーナの思想は今も影響力がある。セマーを見る人もセマーゼンに心の支援をして、セマーをより高次のものにしています」と、コンヤ県博物館専門研究官ヌレッティン・オズカンさん(53)。 セマーは一昨年、ユネスコの「無形遺産の傑作」となった。また、今年が「ユネスコ国際メブラーナ年」と決まり、記念事業として中東、欧州、豪などで公演が行われた。今回来日するのは90年に結成されたコンヤトルコ神秘楽団(総勢約40人)だ。 トルコ国内でも関連行事が盛んだ。イスタンブール市内では、メブラーナの一生を描いた舞台が、人気の演劇人ユルマズ・エルドアンの主演で上演された。 「あるがままに見せるか、見かけのごとくあれ」――。こうしたメブラーナの教えについて、メブラーナの子孫で、イスタンブール市に住むネスリ・ピール・チェレビさん(50)は、「誤解されずに、世界に広がってほしい」と望んでいる。 公演は29日午後6時半、川崎市麻生区の昭和音楽大学・新百合ケ丘キャンパス▽30日同、大阪市天王寺区の大阪国際交流センター。無料。トルコ共和国大使館・文化広報参事官室(03・3470・6380)。 PR情報この記事の関連情報 |