現在位置:asahi.com>文化・芸能>芸能>舞台>落語> 記事 古典を改作、独自の世界 立川談笑が2月に独演会2007年01月15日15時13分 落語立川流の元気者といえば、立川談笑。昨年は2枚組CD「ラクダ、ぼげゲェ」に続いて、コラムニスト唐沢俊一さんと共著の「超(スーパー)落語!」(アスペクト)も出版し、ファンの間でだけ楽しまれてきた独自の落語の世界を公開した。2月に東京で独演会を開く。 談笑には新作を含めてレパートリーが150ほどある。「超落語!」に収めたのは古典落語を改作した11編。ニセ住職と旅の修行僧のやりとりを描いた「こんにゃく問答」は舞台をバグダッドに移して「シシカバブ問答」に。染物屋の職人と吉原の花魁(おいらん)の純愛を描いた「紺屋高尾」は、現代のジーンズ工場の従業員とグラビアアイドルの恋物語「ジーンズ屋ようこたん」に作り替えた。 いずれも談笑ファンにはおなじみのネタだが、古典のファンなら改作に眉をひそめそう。だが、実はそれが狙いだという。 「昔の落語全集を読むと、今の形とはずいぶん違う。常に時代に合わせて変化してきたものだとわかります。ところが今の落語ファンは桂文楽や三遊亭円生が刈り込んで演じた形を、昔から変わらず演じられてきた落語だと思いこんでいる。そうじゃない。落語家は噺(はなし)を時代に合わせる努力をやめちゃいけないんだ」 全体を貫くテーマは文化の違いが生む泣き笑いだ。「古典落語の中の田舎者と江戸っ子のやりとりのおかしさは、現代の日本に翻案すれば外国人との異文化コミュニケーションでしょう」。というわけで、「居酒屋」はミャンマー人の店員が登場する「イラサリマケー」に、「百川(ももかわ)」はベトナムマフィアにおびえる「叙々苑」に翻案した。 設定の妙で笑わせるだけではなく、外国語のマネもうまい。「金明竹」では関西弁でまくしたてる場面を津軽弁で演じ、東北での落語会で大受けするほどの出来。落語に詳しい作家の吉川潮さんは「談笑は耳がいいんでしょう」と言う。 エログロ色の濃いくすぐりをちりばめるなど、あえて挑発的、露悪的なポーズを取る傾向もあり、初めて聴くと好みは分かれるが、談笑は「元ネタの古典をご存じない方でも笑えるようにと心がけています」。 独演会は2月7日、東京・三宅坂の国立演芸場。3500円。問い合わせは電話03・5785・0380(夢空間)。 PR情報この記事の関連情報 |