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山海塾、国内ツアー 2年半ぶり 新作と共に

2006年03月07日

 日本発で、現在はフランスが拠点の舞踏カンパニー「山海塾」が、2年半ぶりに日本各地を巡演する。東京と北九州市では、新作の「時のなかの時――とき」を上演。設立30周年だった昨年末にパリで初演し、ルモンド紙で絶賛された。主宰・演出・振り付け・デザインの天児牛大に聞いた。

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「金柑少年」=山海塾提供

 山海塾は、引き締まった体を白塗りにした男性ばかり数人が、ゆったりと踊る作品で知られる。絵画のように美しいフォーメーションを描く、動くアートだ。

 新作はパリ市立劇場と北九州芸術劇場との共同制作。舞台は大きな7枚の縦長の壁が、間隔を空けて半円形に立つ。環状列石のイメージだ。場面は七つ。出演は8人。天児のソロが二つ。一つは静かで緊張感が高く、一つは激しい感情の踊り。ほかのダンサーは4+2+1など複数の組み合わせで踊る。

 山海塾のメンバーは、ほとんど入れ替えがない。「長い時間で醸成していく踊りだから」という。ただ、近年は平均年齢が上がる一方だと気づいて若手を入れた。今は56歳の天児から23歳の新人まで計9人。

 「年齢が上がると技術はつくが体力は落ちる。若い子には体力勝負をさせられる。作品に影響します」

 ツアーのうち、東京公演では、天児が28歳の時に振り付けた「金柑(きんかん)少年」も上演する。93年まで世界113都市で上演してきた代表作だ。天児のソロだった部分を若手3人に振り分けての上演になる。

 「新作としてよみがえった。若い連中は1人で何千もの目にさらされる経験をして、舞台上のプレゼンス(存在感)が格段に上がった。やって良かった」

 体力的に難しさを感じ、10年ほど「お蔵入り」させていた。「28歳の僕が、振り付けとは何だろうと疑問を抱えながら作った。当時の僕くらいの年の人に見て欲しい」

 天児は昨年まで、若手振付家・ダンサーの登竜門のトヨタコレオグラフィーアワードの審査委員だった。若手に苦言も呈する。

 「人の踊りを見て作る若手が多い気がする。コピーにしても、もっと真摯(しんし)にやらないと。自分の中で体がどう反応するか。自分をいじって自分なりの身体言語を探ると素晴らしいのに」

 公演日程は次の通り。

 福岡・北九州芸術劇場=11、12日▽東京・世田谷パブリックシアター=16日〜4月2日▽長野県松本市=同22日▽東京都小平市=同29日▽千葉県君津市=5月13日▽神奈川県相模原市=同20日。問い合わせは電話03・3498・9622/9623(山海塾)。

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