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劇団昴「うつろわぬ愛」で再出発

2007年07月23日15時25分

 劇団昴がチェーホフの短編小説「谷間」の舞台を20年代の米国に移した翻案劇「うつろわぬ愛」を上演する。昨年暮れに30年来の拠点だった東京・千石の三百人劇場を閉鎖して以来の再出発公演。創立メンバーの西本裕行(80)は淡々と「昴らしい芝居を愚直に続けていくだけです」と語る。

写真けいこ場での西本裕行(左)と久保田民絵

 「うつろわぬ愛」は、米劇作家ロミュラス・リニーが88年に翻案し、米演出家ジョン・ディロンに贈った戯曲。「セールスマンの死」など昴の代表作を演出してきたディロンが、米国内での上演に続き、日本初演も演出する。

 禁酒法時代の田舎町でよろず屋を営むピットマン(西本)一家を襲う困難と悲劇、愛憎の物語だ。

 「現代からは想像もつかない貧困がドラマの底にあるのを意識して演じたい」と西本は語る。

 三百人劇場閉鎖に合わせ、昴は母体だった現代演劇協会と劇団など3法人に分かれた。堅実なアンサンブルと個性的な演目で評価を集めてきた劇団だが、商業主義とは一線を画した運営は老朽化した劇場の再建を果たせなかった。ピットマンの後妻役の久保田民絵は「でも、劇団の歴史は続く。これからも前向きにみんなと頑張っていきたい」と言う。

 ◇沼澤洽治訳。25〜29日、東京・新宿の紀伊国屋サザンシアター。5000円。劇団(03・6907・9220)。

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