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ノイズを嫌悪する社会、見つめたい 宮沢章夫が新作

2007年09月19日14時29分

 宮沢章夫が主宰する「遊園地再生事業団」の新作「ニュータウン入口」(宮沢作・演出)が、21日から東京・三軒茶屋のシアタートラムで上演される。

 新しく開発された住宅地で土地購入を考えている夫婦、ギリシャ悲劇のヒロインと同じ「アンティゴネ」という名前の男とその弟、ビデオショップで働く女たち……といった人々が登場し、それぞれの状況が交錯してゆく。起承転結のある物語ではなく、「コラージュのようなものを書きたいと思った」と宮沢は言う。

 「ニュータウン」という人工的に整った場所を舞台にすることで、雑音や周囲となじまない物を嫌う現代社会を考えるのもテーマの一つ。宮沢にとっては、7月に出た著書『東京大学「ノイズ文化論」講義』(白夜書房)と共通する問題意識だ。

 「ニュータウンと呼ばれる場所に行くと、本当にびっくりするほどきれいなんですよね。そこから何が排除されたのか。そこには昔、何があったのか。今起きている現象だけでなく、歴史的な意識も持って、ノイズを嫌悪する社会を見つめたい」

 近年の宮沢作品は公演ごとに、言葉や俳優の身体と演技スタイルをめぐる実験をしている。この作品も4月の戯曲リーディング、6〜7月の準備公演と過程を公開しながら制作した。

 「作品の作り方そのものを問い直したいと考えています。一定水準の作品を合理的に作る演劇を否定はしませんが、自分は違うやり方をしたい。不合理に徹しようかと思います。演劇とは何かを考え続ける運動、それ自体が表現だと思うから」

 出演者は若手中心で、ベテランの若松武史も出演する。公演は30日まで。4500円、学生4200円。電話090・4724・5454(遊園地再生事業団)。

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