現在位置:asahi.com>文化・芸能>芸能>舞台>演劇> 記事 体調回復「10月に賭ける」 松尾スズキ、舞台に映画に2007年10月04日15時23分 松尾スズキがミュージカル「キャバレー」を演出する。この春体調を崩して、主宰する劇団「大人計画」公演への出演をとりやめたが、健康を回復し、元気にけいこに取り組んでいる。自作小説をもとにした監督映画「クワイエットルームにようこそ」も20日から公開される。松尾は「今年は10月に賭けてます」と笑う。
J・カンダー&F・エブの曲と詞でおなじみの「キャバレー」(J・マステロフ台本)は、ナチスの足音高まるベルリンを舞台にした、享楽、退廃と、歴史の悲劇が交錯する名作だ。66年のブロードウェー初演は巨匠H・プリンスが演出。90年代には英国の俊英サム・メンデスの演出版が注目された。 演出の依頼を受け「ボブ・フォッシー監督の映画が好きだったのですが、舞台の台本を読んだら、もっとおもしろかった」という。目黒条が翻訳した台本を、自身でアレンジもした。 キャバレーの歌姫(松雪泰子)と米国人作家(森山未来)、彼らが暮らす下宿の女主人とユダヤ人の商店主。この2組の恋に、キャバレーのMC(阿部サダヲ)がからむ。「ドラマが多層的で、MCというアイロニカルな存在が介在するのも僕好み。自分の世界に近いものを感じます」 2組目のカップルは年長の俳優が演じることが多いが、今回は秋山菜津子と小松和重と若い配役だ。 「作品に入れたいシュールな感覚を生理的に理解してもらうには、年齢的な限界があるような気がして。この2人には笑いを担当してもらうつもりです。僕が演出するからには笑いは重要。悲劇的なことと喜劇的なことは、いつも混在しているというのが自分の世界のとらえ方ですから」 一方、映画は芥川賞候補になった小説を自ら脚本化し、メガホンをとった。主人公の女性は、睡眠薬の飲み過ぎで意識を失って精神科に入院。そこで様々な人と出会い、生きることと向き合う。主演は内田有紀。宮藤官九郎、蒼井優、大竹しのぶらが共演している。 長編は2作目。「準備に時間をかけ、落ち着いて撮れた。やっと肩書に映画監督を入れてもいいかなと思えるようになりました」 舞台でも映画でも、劇団メンバーら気心の知れた仲間だけでない俳優との仕事が増えている。 「ずっと内弁慶だったのが、弁慶になりました。弱々しい弁慶ですけど」 「キャバレー」(パルコ製作)は6〜21日東京・青山劇場。前売りは完売、当日券などの問い合わせは電話03・3477・5858(パルコ劇場)。名古屋(26〜28日)、大阪(11月2〜4日)でも。 PR情報 |