現在位置:asahi.com>文化・芸能>芸能>舞台>演劇> 記事 「演じる女たち」 ギリシャ悲劇を海外演出家が再構築2007年10月05日14時10分 古代悲劇の女たちは、現代に何を語りかけてくるのか。こんな視点からウズベキスタン、イラン、インドの演劇人がギリシャ悲劇を再構築する舞台「演じる女たち3部作」が6〜8日、東京・渋谷のシアターコクーンで上演される。3カ国の演出家4人によるオムニバス形式だ。 上演されるのは「メデイア」(ウズベキスタン、オブリヤクリ・コジャクリ演出)、「イオカステ」(イラン、モハメド・アゲバティ演出)、「ヘレネ」(インド、アビラシュ・ピライ演出)。 3作の合間を縫うように国広和毅らのボーカルによる「インターリュード」(インド、アヌラダ・カプール演出)が流れる。国際交流基金が、演出家選びからかかわった。 今回の「メデイア」は、中央アジア歌唱劇的な様式性が濃厚になっている。内容は、エウリピデスが書いたように夫への復讐(ふくしゅう)のために子を殺す母の物語だが、現代イスラム社会での女性の立場を投影させ、メデイアを男性が演じることでその行動を客観的に描く。 「イオカステ」は、ソフォクレス作「オイディプス王」に登場するテーバイの王妃を物語の中心に据えた。実の息子と交わり、子供までなしたイオカステを通して、罪、タブーとは何かを問う。欧州化された現代的心理劇として上演するという。 「ヘレネ」はアイスキュロス作「オレステイア」やエウリピデス作「ヘレネ」などを素材に再構成した。トロイアに奪われた美女ヘレネを取り戻そうと侵攻するギリシャ勢……。 演出のピライは、この構図を、石油をめぐる中東での覇権争いに読みかえる。ヘレネは、イラク戦争の発端の一つ「大量破壊兵器」の比喩(ひゆ)でもあり、政治的なメッセージが強い舞台だ。 また、カプールは「インターリュードはコロス(合唱隊)の機能を持ち、作品同士を結びながら、古代と現代をも結ぶ」と話す。「ギリシャ悲劇は現代、生存のための必須の道具になっている」 6500円、5000円。Bunkamura(03・3477・3244)。 PR情報 |