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「海と日傘」30日から上演 竹下景子主演で

2007年10月29日14時45分

 東京・東池袋に9月にオープンした新劇場「あうるすぽっと」のこけら落とし公演として、「海と日傘」(松田正隆作、高瀬久男演出)が30日から上演される。主演の竹下景子は「まるで詩集をひもとくような作品。静けさ、透明感を伝えたい」と話している。

 「あうる……」の正式名称は「豊島区立舞台芸術交流センター」。今作は、こけら落とし4公演の3作目にあたる。竹下は「座席数も300ぐらいですから、お客様と一体感がある。淡々とした劇には適した劇場ですね」という。

 川の流れる、九州とおぼしき町。病弱な直子(竹下)と洋次(平田満)の夫婦の日常が静かに描かれていく。主に2人が住む古めかしい家屋で劇は進行。派手な山場はない。交わされる会話にも特別なものがない。匿名的な設定が、シュールな気分を醸し出す。

 「せりふはきらめくかけらのようですが、あくまで氷山の一角。奥底ではうねりがあるんですね。ですから、炭坑の中からダイヤモンドを見つけるような気持ちで、せりふを支える心情を探ってみようと」

 ささいなしぐさやせりふに夫婦間の葛藤(かっとう)や情愛がしみ出す。「日常生活に潜んでいるドラマを、うまく表現できればいいのですが」

 その点で、頼もしいのが共演の平田満だ。「平田さんとは出身地も年代も近く、同じ水で育った感じで安心です」

 「今回のように自分にとって初めての作品や役に向き合う時、私、『今までの仕事は、これを演じるためにあった』というふうに思うのです」

 11月11日まで。ほかに山本道子、関輝雄らが出演。5000円。ぷれいすチケットセンター(03・5468・8113)

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