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白石加代子と大竹しのぶ、母娘役で「激突」

2007年12月04日14時26分

 アイルランドの田舎を舞台に娘と母親の葛藤(かっとう)を黒い笑いとともに描いた「ビューティ・クイーン・オブ・リナーン」(マーティン・マクドナー作、目黒条訳)が7日から、東京・渋谷のパルコ劇場で上演される。日々ぶつかり合う2人を、大竹しのぶと白石加代子が演じ、長塚圭史が演出する。

 この戯曲は英国の劇作家マクドナー(71年生まれ)のデビュー作(96年初演)。米国でも高い評価を得ており、日本では演劇集団円が別の翻訳で04年に上演している。

 40歳で独身の娘モーリーンに、身の回りの世話をすべてさせている病身の母マグ。リナーンという小さな町の閉ざされた世界で生きる2人の間には争いが絶えない。ある日、娘が近所に住む男性パト(田中哲司)と付き合う機会が生まれたことから、ドラマが急展開してゆく。

 大竹、白石は94年に舞台で共演したことがあるが、正面から向き合う共演は初めてだ。実力も迫力もある女優同士の“激突”が注目されている。

 大竹は「(長塚)圭史さんがいろいろな人から『大丈夫?』って聞かれるそうです。どういう意味なんでしょうねえ」と、白石と顔を見合わせて笑う。「加代子さんを信頼しているので、演技でぶつかってゆける。でも、優しい素顔を知っているので、けいこで怖い顔をしているのを見て、ちょっとおかしくなることもあります」

 母親はわがままで、娘を束縛しようとする。

 白石は「最初は娘への愛情を少しは表現したいと思った。でも演出家に『もっときつく』と言われ、厳しい生活環境に加え、病気や老いで将来への恐怖が募り、娘のことを考えるより自分を守りたいという気持ちに凝り固まってしまった人だと感じるようになりました」と語る。

 それを受けて大竹は「娘もそんな母に似ている。病気、老い、貧しさが人間を追いつめてゆく。人間が生きてゆく上で愛がないと、本当につらくて悲しいことになるんだなと思います。救いのない話だけれど、笑ってしまう部分もたくさんある、怖くておかしい舞台です」。

 長塚は75年生まれ。マクドナー戯曲の演出は3作目で、04年の「ピローマン」では朝日舞台芸術賞を受賞した。パトの弟レイ役を演じる予定だった黒田勇樹が体調不良のため、この役で出演もすることになった。

 30日まで。8400円。学生券あり。パルコ劇場(03・3477・5858)。1月4〜6日、大阪・梅田のシアター・ドラマシティでも公演。

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