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米TVの力絶大 北京五輪の競泳、体操は午前決勝

2006年10月31日

 08年北京五輪の競泳全種目と体操の団体総合、個人総合の決勝が、午前10時(日本時間同11時)から行われることになった。五輪を含め主要な国際大会ではこれまで、夕方から夜に実施されるのが通例だったが、国際オリンピック委員会(IOC)が米国のゴールデンタイムにスケジュールを合わせて高視聴率をもくろむ米NBCテレビの要求を受け入れた。

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 NBCの要求が明るみに出てから、午前か午後かの論争は約4カ月続いた。AP通信によると、競泳女子200メートルバタフライ世界記録保持者のジェシカ・シッパー(豪)は「五輪は選手のもので、テレビのものじゃない」。日本体操協会の塚原光男副会長も「(午前決勝は)良くない。体が動かない」と異議を唱えていた。

 アテネ五輪男子平泳ぎ2冠の北島康介(日本コカ・コーラ)は「与えられた環境でやる」と冷静に受け止めていた。ただ、北京五輪代表選考会を兼ねた08年4月の競泳日本選手権は、従来通り午後決勝の見込み。日本選手はそれから8月の五輪に向けて午前決勝に対応しなければならず、負担がかかるのは間違いない。最高の舞台を最高の体調で迎え、最高のパフォーマンスを披露できるのか、に疑問が生じる。

 一方、米国勢は午前決勝を支持してきた。生中継で視聴率アップが約束されれば、個人やチームに付くスポンサーが増える可能性がある。アテネ五輪男子6冠のマイケル・フェルプスは「午前中に泳げないなら、泳がなければいい」。

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 NBCは北京五輪の米国向け放映権料として、約8億9400万ドル(約1050億円)をIOCに支払っている。同五輪の全世界からの放映権収入は17億600万ドルで、NBCが半分を支出する計算となる。しかも、放映権料は五輪マーケティング総収入の半分を占める最重要財源。NBCは事実上、五輪最大のスポンサーだ。

 放映権料を含めたマーケティング収入で、IOCの取り分は8%。残る92%は地元組織委員会や各競技団体、各国オリンピック委員会に回される。今回、国際水泳連盟(FINA)が大きな反対運動を展開しなかった理由は、ここにある。スポンサーの意向に反対しにくい構造となっているのだ。

 今月来日したIOCのジャック・ロゲ会長は「FINAから(正式に)反対されたわけではない」と話した。反対を主張したのは、イアン・ソープら有力競泳選手を抱え、しかも北京と時差が少ない豪州のオリンピック委員会(AOC)と同国水連だけ。コーツAOC会長は「FINAが反対しなかったから、IOCは競技日程を変えやすかった」と話した。

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