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〈ギャグの伝説:1〉ザ・たっち 「ちょっと」売り出し中

2007年01月03日15時57分

 笑いに不可欠なギャグ。いつの世も、お茶の間をパッと明るくしてくれます。お笑い芸人らにとっては、生みの苦しみもあります。ギャグ誕生の物語を聞きました。まずは売り出し中の双子「ザ・たっち」から。

写真ザ・たっち

 「ちょっと、ちょっとちょっと」「何で、何で、何で」。双子の2人が、声と手の振りをそろえて同時にツッコミを入れる。ぽっちゃりした体形がどこかほのぼのとした癒やし系だ。

 ともに24歳の兄たくやと弟かずやからなる「ザ・たっち」。日本テレビの「ラジかるッ」で連日、中継の天気コーナーを担当している。2人は局の屋上などに据え置かれているカメラから引き気味に撮影され、「亀田興毅選手の誕生日」には亀田親子のまねなど、その日の話題に応じたギャグを披露する。

 「ちょっと、ちょっとちょっと」は必ず入れているフレーズだ。最近ウケたのは山口百恵の引退した日のギャグ。スタジオにいる中山秀征から2人に「引退しろ」と言われて「ちょっと、ちょっとちょっと待って、プレーバック、プレーバック」。その後も「何で、何で、バカにしないでよ」。ともに百恵風の曲と振り付きだ。「二つもウケないんですけど、その日は調子がよくて」

 そもそも「ちょっと」は、芸人仲間のはなわの助言ではじめた楽屋の遊び。はなわが「おまえら帰れよ」と言ったときに、言い返す言葉だった。「いろんな打ち上げでやっているうちに、ほかの芸人さんたちがネタを振ってくれるようになりまして」。はなわの出身地、佐賀県では3回繰り返す言葉が多いそうだ。

 得意ギャグは、2人が上下に重なるように横になり、上のかずやが起きあがりながら「幽体離脱〜」と叫ぶもの。ライブ当日の本番前、最初のネタが出来ていなくて、寝転がったりしているうちに偶然に生まれた。

 最近の一押しギャグは、横に立って並んだ2人の上半身が離れ、「おつまみギャグ さけるチーズ」「おやつギャグ キットカット」「アイスギャグ パピコ」とそれぞれ叫ぶもの。動きは、いずれも同じだ。

 ギャグの基本は、双子であることを最大限に生かすこと。兄のたくやが高校時代の進路相談で、先生から「双子を生かすならサーカスか芸人では」と言われ、お笑いを目指したという。東京のお笑い芸人養成所「目黒笑売塾」時代は、何を笑いにしていいか分からず、双子と関係のない普通のコントをやっていたという。

 「たとえば機長とハイジャック犯の設定だと、どっちがハイジャック犯か機長か分からなくなったりして」。一人が覆面をして登場したこともあった。

 「だけど、双子を生かした方が分かりやすいみたいで。動きや声がそろうという僕らには当たり前のことがウケる感じです。自分たちは全然面白くないことをあえてやる。面白いことをやろうとすると行き過ぎになってしまうみたいです」

 そっくりだが、兄のたくやは「機械に強い」、弟のかずやは「絵がうまい」のだそうだ。

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