現在位置:asahi.com>文化・芸能>芸能>テレビ・ラジオ> 記事 秋ドラマ、オリジナル勝負 TBS、「原作もの」消える2007年09月12日16時10分 昨今のテレビドラマは人気のマンガ、小説を原作とする作品ばかり。「テレビ発」のオリジナル企画は少なくなった。こうした中、秋の新ドラマでは、TBSのラインアップからこれらの原作ものが消えるなど独自性を重視する動きが出始めている。多メディア展開に備え、強い権利をもつ作品がほしい局側の思惑もあるようだ。
TBSの10月の新ドラマ。5作品のうち、一つはTBSが誇る学園ドラマの金字塔「3年B組金八先生」シリーズ。「浅草ふくまる旅館」も1月に放送した作品の続編だ。とはいえ、ここ2年間ほど定番化していた小説・マンガ原作の作品が消えた。「歌姫」は舞台のドラマ化だが、脚本を手がけたサタケミキオさんが改めて書き下ろす。 今回の編成について、編成部の担当部長・伊佐野英樹さんは「オリジナルありきで決めたのではない」と説明する。しかし「ハタチの恋人」のプロデューサーを務める八木康夫・TBSテレビ取締役は「本来、ドラマは脚本家とゼロからつくり上げるもの」という。「最近の若手はまず本屋に行くことがドラマづくりだと勘違いしている」とバッサリ。「テレビドラマは時代の鏡。社会現象を真っ先に取り込むことで視聴者に共感してもらえる」 原作ものの台頭で懸念されるのは、オリジナル作品をつくる才能が育たないことだ。 「オリジナル脚本への期待度が年々低下している気がして残念」と話すのは、「ジョシデカ!―女子刑事―」の脚本を担当する秦建日子さん。「監督と俳優がどんなに頑張っても脚本が悪いとダメ。だけど今は脚本家の名前では作品を見てもらえない。この状況を変えたい」と意気込む。 テレビ局側も新しい才能を発掘しようと、脚本の懸賞公募を主催。テレビ朝日の「おいしいごはん 鎌倉・春日井米店」は、同局の新人シナリオ大賞出身の古沢良太さんが脚本を書く。TBSも講談社と組んで「ドラマ原作大賞」を昨年創設。第1回の大賞作品「被取締役(とりしまられやく)新入社員」は、来春のドラマ化をめざす。 今期は、ほかにもオリジナル性を重視する流れがある。テレビ朝日は、ネット小説原作の作品を除いてオリジナル作品でのぞむ。フジテレビの「SP」は、直木賞作家の金城一紀さんの書き下ろしだ。 背景には、多メディア展開をにらんだ思惑もある。TBSの高田卓哉制作センター長兼ドラマ制作部長は「メディアが多様化する中、強いのはコンテンツの制作能力があるところ。やはりオリジナル作品をつくれる力は重要だ」と指摘。「映画化をはじめ、DVD、ネットなどでコンテンツの価値を高めるうえでもオリジナルは展開しやすい」 夏ドラマで好調だったのは、マンガ原作の作品だった。オリジナル重視の流れが今後も続くのか注目だ。 PR情報この記事の関連情報文化・芸能
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