第146回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の贈呈式が17日、東京・丸の内の東京会館であった。「共喰(ぐ)い」で芥川賞を受賞した田中慎弥さん(39)はただ一言「どうもありがとうございました」と述べ、選考委員に一礼をして壇から降りた。それを受けて司会者が「万感の思いが込められていました」と応じ、会場をわかせた。田中さんは、選考会後の記者会見で「もらっといてやる」と発言して話題を集め、受賞作は20万部のベストセラーとなり、今回の受賞スピーチも注目されていた。
芥川賞では「道化師の蝶(ちょう)」で受賞した円城塔さん(39)が「前衛と言われていますが、前で守っているだけでいいのか。せっかく機会をいただいたので攻めていけるようにしたい」、「蜩(ひぐらし)ノ記」で直木賞を受賞した葉室麟さん(61)は「私一人の力ではない。本を作ったみんなの力でいただいた賞です」とあいさつした。