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挑戦者、38手目を封じる 将棋名人戦第3局第1日目

2008年05月08日20時53分

 森内俊之名人(37)に羽生善治二冠(37)が挑戦する第66期将棋名人戦七番勝負(朝日新聞社、毎日新聞社主催)の第3局が8日午前9時、福岡市のJALリゾートシーホークホテル福岡で加藤一二三・九段の立ち会いで始まった。先手の森内名人がペースを握ろうとする意欲的な指し手が目立ち、午後6時32分に羽生挑戦者が38手目を封じて1日目を終えた。持ち時間各9時間のうち、1日目の消費時間は名人4時間21分、挑戦者3時間49分。9日午前9時から指し継ぎ、同日夜までに終局する見通し。

 互いに先手番を制して1勝1敗で迎えた本局。飛車先を交換しあう相懸かりの展開になった。定跡が整備されておらず、構想力が問われる戦型で、森内名人は1筋を突き越して持久戦の姿勢をみせつつ、31手目に90分の長考で先手4五銀と出る驚きの構想を見せた。仕掛けを狙う羽生挑戦者に、離れ駒をつくってあえて好機を与えるかのような大胆な一手。突っ張ってバランスを取る名人らしい決断だ。挑戦者が一気の攻めを見送り、本格的な戦いは2日目に持ち越された。

 解説の深浦康市王位は「1日目は名人が主張を通した印象だ。このまま名人が押さえ込めるか、挑戦者がうまく攻めの手を作れるかが今後の焦点だろう」と話した。(丸山玄則)

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 対局場のホテルの1階に設けられた大盤解説会の会場には、8日午後、約50人の将棋ファンが集まった。

 午後2時から2時間、副立会人の深浦康市王位と阿部隆八段が、熱戦をリアルタイムで解説。局面はなかなか進まなかったが、両対局者の持ち味や自分たちの若い頃のエピソードなどを交えながらの軽妙な掛け合いに、会場から笑いがわいた。

 中盤過ぎ、森内名人が「4五銀」を指した。予想外の一手に、「あ、すごいですね。だから将棋はおもしろい」(阿部八段)、「根性すわってますね」(深浦王位)と2人もびっくり。悩みながらの今後の展開の予想に、参加者は熱心に聴き入った。

 福岡県直方市から来た下澤幸雄さん(77)は「自分は強くないけれど、見るのが楽しみで。2人の解説をおもしろく聞きました」。同県久山町のアルバイト小早川正喜さん(27)は「タイトル戦を見る機会が少ないので、来てよかったです」と話していた。

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