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【日高奈緒】文豪・夏目漱石(1867〜1916)が東京の親友宛てに送った手紙が見つかった。熊本近代文学館(熊本市中央区)が5日、報道陣向けに公開した。独文学者の菅虎雄(1864〜1943)に宛てたもので、漱石や菅の研究者が探していた「幻の書簡」という。
文学館によると、手紙は1900(明治33)年、第五高等学校(現熊本大)の教授だった漱石が、英国に留学する直前に熊本から送ったもの。「金銭上の用意全く無」「幸ひに御送金被下」「少々くつろぎて候」などの文言が記されており、菅に貸していた金が返却され、「家計が苦しかったので、借金を返して下さり安心して出発できます」といった内容だ。昨年11月、東京の古書市場で見つかり、先月、熊本県が購入した。全集にも未収録だという。