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作家・松本清張(1909〜92)が文芸誌に発表したものの、単行本化せず、全集にも収録されなかった初期の短編小説が見つかった。北九州市立松本清張記念館(同市小倉北区)は「研究者にも存在が知られていない作品。いまになって見つかるのは珍しい」と指摘する。
小説は「女に憑(つ)かれた男」。56年6月発行の文芸誌「小説春秋」=廃刊=臨時増刊号に掲載された。青年が、夫のいる女性らと不倫をして、繰り返し心中を図る物語。検察官や警察官による取り調べと青年の供述で展開する形になっている。
清張と同じ北九州市出身の小説家、火野葦平(1907〜60)ゆかりの品々を集めた火野葦平資料館(同市若松区)の坂口博館長が文芸誌を入手して偶然見つけ、記念館が確認した。