【黒川和久】映画館発祥の地、東京・浅草から映画館の灯が消えた。松竹の子会社「中映」が運営していた3館が21日、建物の老朽化に伴って閉館。最終日は常連客らに見守られ、惜しまれつつ静かに幕を閉じた。
閉館したのは「浅草中映劇場」「浅草名画座」「浅草新劇場」の3館。中映によると、新劇場が入る新劇会館は1927年、中映劇場と名画座が入る中劇会館は33年に建った。二つの建物は東京大空襲では外壁が残り、全焼を免れたが、古いため耐震補強も難しいという。
「長い間、ありがとうございました」。21日午後8時40分、中劇会館の出入り口で総支配人が頭を下げると、周りの客の拍手に包まれた。年配の男性客は「寂しいね」。劇場名の入った看板の下では、客らが盛んに記念写真を撮った。