【伊藤衆生】第37期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)の第6局は2日目の1日、静岡県熱海市の「あたみ石亭」で打ち継がれ、午後6時、挑戦者の羽根直樹九段(36)が山下敬吾名人(34)に184手までで白番中押し勝ちし、3勝3敗のタイに追いついた。持ち時間各8時間のうち残り時間は黒番の山下名人が9分、羽根挑戦者が10分だった。第7局は12、13の両日、甲府市で打たれる。
カド番の挑戦者が、相手に攻めさせながら戦果を挙げる得意のスタイルで勝ち切り、シリーズの決着を最終局へ持ち込んだ。
右下黒47(封じ手)からが2日目。前日の下辺の戦いで劣勢を意識していた名人が中央黒61、63と厳しく仕掛け、激しい戦いになった。右辺白78が巧打。この一手で右下から中央にわたる白の大石に余裕ができ、挑戦者が流れに乗った。
名人の黒81から93は必死の反撃。白94、96から右辺を荒らして地のリードを決定づけた挑戦者も緩まず白102、104と出切る。乱戦気味の攻防だったが、上辺黒137から、遠く白の大石を狙う名人に対し、挑戦者が冷静に中央を白144と備え、名人の勝負手を封じた。
解説の小県真樹九段は「挑戦者にカド番の重圧は感じられませんでした。守るのではなく、力強く堂々としのぎ切りました」と話した
《羽根挑戦者の話》 中央白60にまわり、イメージよりもうまくいったと思った。最後は上辺を捨てても残りそうだと計算ができた。
《山下名人の話》 封じ手の何手か前がまずかった。思ったより悪かった。普通では悪いので黒61とやっていったが、成算はなかった。
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