【大脇和明】堺市の百舌鳥(もず)古墳群にある前方後円墳・ニサンザイ古墳(北区、全長290メートル)を同時に調査している宮内庁と堺市は、同古墳の築造時期が5世紀後半と分かり、墳丘全長も元は300メートルを超えていた可能性が高いと発表した。全長300メートルの渋谷向山古墳(奈良県天理市、景行陵古墳)を抜き、国内第7位の大きさになるとみられる。
ニサンザイ古墳は宮内庁が天皇や皇族の墓である陵墓の可能性がある「陵墓参考地」として管理し、一般の人の立ち入りは禁止されている。濠(ほり)の水によって削られていた墳丘裾を護岸工事することになり、宮内庁が墳丘を、堺市が陵墓参考地に指定されていない濠の底や水際を調査した。
宮内庁の調査では、三段になった墳丘の最下段や、墳丘から突出した「造出(つくりだ)し」の上の埴輪(はにわ)の列、2段目の斜面に張られた葺(ふ)き石などが確認された。埴輪には円筒埴輪や朝顔形、蓋(きぬがさ)形があり、須恵器の甕(かめ)や土師器(はじき)の小型つぼ、ミニチュア土器なども出土した。埴輪や土器の形から、同古墳が築造されたのは大山古墳(仁徳陵古墳、堺区、5世紀中ごろ)より新しい、5世紀後半であることがわかった。