普段、これだけケータイを使っていると、海外旅行などに出かけたときにもケータイを使えないか、と考えるものです。夏休みも近づいてきて、そろそろ旅行の予定を考える人も多いのではないでしょうか。そこで、今回は国内で契約しているケータイを海外で使う方法について、説明しましょう。
現在、私たちが利用しているケータイは、基本的に国内の携帯電話事業者と契約を結んでいます。これらの契約は日本国内向けが基本になっており、何らかの手段を講じなければ、海外で使うことができません。その手段のひとつが「国際ローミング」という方法です。「ローミング(roaming)」は「散策する」「ぶらつく」という意味を持ち、国内の携帯電話事業者と「海外を散策する」ための契約を結ぶことで、海外で利用できるようになるわけです。
ただ、これは契約の話であり、実際には国際ローミングに対応した端末が必要になります。まず、NTTドコモは今のところ、国際ローミングに対応したiモード端末がNEC製の「FOMA N900iG」しかありません。FOMAユーザーはこの機種を購入するか、「WORLD WING」サービスなどを利用して端末をレンタルし、契約者情報が記録されたUSIMカード(FOMAカード)を差し替えることで、海外でも使えるようになります。ムーバを契約しているユーザー向けには、「WORLD WALKER」というサービスが提供されています。WORLD WALKERでは、海外で利用できる携帯電話に自分の携帯電話番号や契約者情報を一時的に登録したものをレンタルする形で利用します。
auでは「グローバルパスポート」という名称で、国際ローミングのサービスを提供しています。グローバルパスポートは対応機種を契約していれば、そのまま、海外でも利用できます。ただ、対応機種が2機種と少ないうえ、通信方式の関係上、ヨーロッパなどで利用できないのが残念なところです。国内で利用するときもグローバルパスポート対応の機種を使わなければならない制約があります(機種変更をすれば、話は別ですが……)。
主要3社のうち、もっとも国際ローミングサービスが充実しているのは、やはりボーダフォンでしょう。従来から提供されているV60x/50x/40x/30xシリーズ向けサービスでは利用できませんが、Vodafone 3Gなら、最新の8機種中7機種が国際ローミングに対応しているため、面倒な手続きをすることなく、そのまま海外で利用することができます。これは国際ローミング対応のVodafone 3G端末が国内で利用されているW−CDMA方式に加え、ヨーロッパなどを中心に採用されているGSM方式にも対応しており、海外では通信方式を切り替えることで利用できるためです。ただ、GSM方式は複数の周波数帯で提供されており、国や地域によって、利用できる周波数帯が異なります。渡航先の地域でサポートされている周波数帯を各携帯電話事業者の国際ローミングのページで確認する必要があります。
この他にもUSIMカードを利用したチップローミングや現地契約のケータイの購入、レンタル携帯電話など、海外でケータイを使う方法はいろいろありますが、実際に利用するにはサービスエリアや料金なども確認しておきたいところです。なかでも通話料は注意が必要です。日本のケータイを国際ローミングで利用した場合、日本から渡航先への通話料は国際ローミング中のユーザーが負担しなければならないからです。
たとえば、日本にいる友だちが海外にいるあなたのケータイに発信したとき、友だちは国内の通話料、あなたは国内から海外への通話料を負担することになります。
もっとも極端な例としては、友だち同士で海外旅行に行き、国際ローミング中の端末同士で連絡を取り合うと、発信した側が日本までの国際電話料金、着信した側は日本からの国際電話料金を支払うことになるわけです。
いつもの電話番号が海外で使える国際ローミングは便利なサービスですが、事前にサービス内容や料金などを販売店やホームページでよく調べることが大切です。楽しい旅行のために、ケータイもしっかりと準備をしておきたいものです。