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コラム「今さら聞けないケータイの話」

ボーダフォンはどうなるの?

2006年05月25日

法林 岳之

 今年3月、日本のケータイ業界にとって、大きなニュースがありました。ソフトバンクによるボーダフォン買収です。ユーザーとしては、今のケータイを使い続けられるのか、これからボーダフォンがどうなるのかなどが気になるところです。今回はボーダフォンの今後などについて、説明しましょう。

 現在、国内ではNTTドコモ、KDDI、ボーダフォンの3社がケータイのサービスを提供しています。古くからケータイを利用してきた方なら、ご存知でしょうが、実は国内のケータイのサービスはいくつかの企業の合併や買収、ブランド変更などによって、現在の3社による体制に至っています。たとえば、今回、買収の対象となったボーダフォンは、元々、JRグループ系列の「デジタルホン」としてサービスを開始し、合併を経て、「J−フォン」というブランドで全国にサービスを展開していました。ところが、2002年に世界最大の携帯電話事業者グループである英ボーダフォングループの傘下になり、ここ数年は国内でも「ボーダフォン」ブランドでサービスが提供されていました。

 そして、今回、ソフトバンクがこのボーダフォン日本法人を英ボーダフォングループから約1兆7500億円という巨額で買収しました。ソフトバンクは昨年、携帯電話事業への新規参入が認められ、2007年春からの営業開始を予定していましたが、すでに基地局などのネットワークが構築され、約1500万人の契約者がいるボーダフォンを買収した方が早く携帯電話事業を軌道に乗せられると考え、今回の買収の話が決まったようです。先日、携帯電話事業に関する記者発表を行ない、今年の10月1日付けで買収したボーダフォン日本法人の社名を「ソフトバンクモバイル」、提供する携帯電話サービスのブランド名を「ソフトバンク」にすることを発表しました。

 社名やブランド名が変わることで、今後のサービス展開が気になるところですが、現在、提供されている「LOVE定額」や「ハッピーボーナス」といった料金割引サービス、「vodafone.ne.jp」のメールアドレスによるメールの送受信などは、現状のまま、継続されることが発表されています。つまり、基本的には今の契約のまま、ボーダフォンのケータイを使い続けることができ、メールアドレスなどを変更しなくてもメールの送受信ができるというわけです。

 また、ボーダフォンの名前がなくなることで、好評を得ている国際ローミングの対応なども気になりますが、ソフトバンクと英ボーダフォンは端末やサービスプラットフォームなどを共同で開発する合弁会社の設立に合意しており、今後も継続して、両社が連携したサービスを展開すると言われています。端末についても現在、ボーダフォンに供給しているシャープやNEC、東芝といった主要メーカーに加え、パナソニックも提供を開始することが明らかにされています。

 今後、ボーダフォンがソフトバンクに移行していく中で、ケータイ業界ではさまざまな新しい動きが出てくるだろうと言われています。ユーザーとしては目先の情報に踊らされることなく、信頼できる情報をじっくりと見極めながら、同社のサービス展開に注目していく必要がありそうです。


プロフィール

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法林岳之(ほうりん・たかゆき)

ITジャーナリスト。パソコンや携帯電話など、幅広いデジタル製品の試用レポートや解説記事を執筆。携帯電話関連では業界No.1サイト「ケータイ Watch」にも連載中。「できるWindows XP SP2対応 基本編完全版」(インプレス刊)など著書も多数。ホームページはPC用の他、各ケータイに対応。

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