現在位置:asahi.com>デジタル>今さら聞けないケータイの話> 記事 正しく理解しておきたいパケット通信料2007年04月19日 法林 岳之 先日、国民生活センターにケータイのパケット通信料に関する相談が増えているというニュースが報じられました。具体的には、パケット通信料の定額制サービスを契約しているのに、高額のパケット通信料が請求されたり、着うたなどのコンテンツに情報料のほかに数千円のパケット通信料が請求されたりといった事例が挙げられています。今回はパケット通信料について、解説しましょう。
現在、各事業者のケータイでは音声通話以外に、メールやコンテンツ閲覧、アプリなど、いろいろなサービスを利用することができます。こうした音声通話以外のサービスに広く利用されているのが「パケット通信」というしくみです。パケット通信については、以前にも解説しましたが、簡単に言ってしまえば、やり取りするデータを小さなパケット(小包)に区切って、転送するしくみです。音声通話や回線接続によるデータ通信は基本的に相手と接続した『時間(通話時間や通信時間)』によって、料金が課金されますが、パケット通信は送受信した『データ量』に応じて、課金されます。そのため、基本的にはデータの送信にも受信にも料金がかかり、メールも送受信の両方にパケット通信料がかかります(一部、例外はあります)。 このパケット通信料の単価は、契約する携帯電話サービスや料金プランなどによって、少しずつ違いますが、もっとも高いものは1パケットあたり0.315円です。1パケットは128バイトで、かな漢字の全角約64文字分に相当します。ただし、単純計算で64文字のメールが0.315円で送受信できるという意味ではありません。実際のメールではタイトルや宛先をはじめ、メールを制御するための情報も含まれるため、1通あたり1〜3円程度(全角100文字程度のメールを送受信したとき)のパケット通信料がかかります。 月々のパケット通信料はこの単価を積み重ねたものが請求されるわけですが、パケット通信料の割引サービスを利用することで、単価を安くすることができます。たとえば、NTTドコモの場合、月額1050円の定額料を支払えば、1パケットあたり0.105円、月額3150円の定額料なら、1パケットあたり0.0525円といった具合いに、パケット通信料の単価を割安にする「パケットパック」という割引サービスを提供しています。ただ、これらのパケット通信料の割引サービスは、パケット通信料の単価が割安になるものの、あくまでも『割引』でしかないため、使えば、使った分だけ、パケット通信料が請求されます。 しかし、それではユーザーが安心して、メールやコンテンツ閲覧、ダウンロードができないだろうということで、各事業者が提供しているのが「パケット通信料定額制サービス」です。パケット通信料定額制サービスでは、あらかじめ決められた数千円の定額料を支払えば、パケット通信料の請求の上限をその定額料までにするというものです。たとえば、NTTドコモのFOMAで契約できる「パケ・ホーダイ」の場合、月額4095円の定額料を使えば、iモードでのコンテンツ閲覧、メール、ダウンロード(情報料は別途必要)が好きなだけ使えるようになるわけです。auの「ダブル定額」及び「ダブル定額ライト」、ソフトバンクの「パケットし放題」もパケット通信料の上限額は約4000円程度ですが、初期の定額料を1000円程度と割安に設定し、導入しやすくしています。 ただし、携帯電話のネットワーク設備にも限界があるため、各事業者では定額制サービスに一定の制限を設けています。具体的には、定額制サービスの対象となるパケット通信を基本的にケータイ本体のみで利用するメール送受信やコンテンツ閲覧、ダウンロードなどに限定しています。たとえば、ケータイをパソコンに接続し、ケータイをモデムのように使って、パソコンからダイヤルアップで接続したときのパケット通信料は、定額制サービスの対象外となるわけです。このことは各事業者のカタログや料金表、サービスの説明書などにも記載されていますが、契約した店舗がきちんと説明していなかったためか、前述のような誤解が起きてしまったわけです。一部、例外として、この3月から携帯電話事業に新規参入したイー・モバイルは、パソコンやPDAなどに接続した場合も含め、月額基本使用料のみで自由にパケット通信をできるようにしています。また、携帯電話ではありませんが、PHSのウィルコムもパソコンに接続したときのパケット通信を定額で利用できるプランを提供しています。 着うたや着うたフルのように、大きなサイズのデータをダウンロードするサービスは、元々、こうしたパケット通信料の割引サービスや定額制サービスを契約したユーザーを対象に提供されています。裏を返せば、これらの割引サービスや定額制サービスを契約していないユーザーは、コンテンツをダウンロードするとき、どれくらいのパケット通信料がかかるのかを常に確認する必要があるわけです。たとえば、割引サービスや定額制サービスを契約しないまま、2Mバイト程度の着うたフルをダウンロードした場合、コンテンツの情報料とは別に、1曲あたり3000〜4000円ものパケット通信料が請求されてしまいます。しかし、パケット通信料の割引サービスや定額制サービスを利用していれば、上限額に達する前でも1曲あたりのパケット通信料は約1000円程度か、それ以下になります。 ケータイは手軽に使えるものですが、きちんと情報を収集し、正しい知識を身に付けることも大切です。使いすぎが不安なときは、こまめに通信料をチェックしたり、一定額で利用を制限するサービスの契約を検討するのも手です。もし、何かわからないことがあれば、各事業者のお客さまサポートや系列店で相談してみましょう。 プロフィール
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