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コラム「今さら聞けないケータイの話」

ケータイの形はどれがいいの?〜二軸回転式

2007年10月25日

法林 岳之

 ケータイの形はどれも同じようなものと考えられがちですが、実はそれぞれの形に特徴があります。折りたたみタイプ、ストレートタイプに続き、今回は二軸回転式のケータイについて、説明しましょう。

写真通常の折りたたみタイプをベースにしながら、ディスプレイ部分を180度、回転できるようにしたものが「二軸回転式」。NTTドコモの「SH704i」(シャープ製)は二軸回転式を採用し、ワンセグを見やすくしている。
写真ディスプレイを反転することで、カメラ起動時はメインディスプレイを大きなファインダーとして利用したり、ワンセグ視聴時は横画面で番組を楽しめる。auの「W53K」(京セラ製)は二軸回転式ながら、15.4mmの薄さにまとめている。

 前回、ケータイのスタンダードな形が、iモードなどのメールやコンテンツ閲覧などのサービスが登場したことで、ストレートタイプから折りたたみタイプに変わってきたという話を紹介しました。これと同じように、ケータイに搭載された機能を活かすために、新たに登場してきた形もあります。たとえば、デジタルカメラに迫る性能を搭載したカメラ付きケータイが登場したことで、増えてきたのが「二軸回転式」と呼ばれる形状です。

 二軸回転式は折りたたみデザインをベースにしたもので、本体を折りたたむための蝶つがい(ヒンジ)とは別に、もうひとつ軸の機構を装備することで、ディスプレイ部の向きを反転できるという構造を採用しています。通常の折りたたみタイプはケータイを閉じたとき、ディスプレイとボタンは内側を向きますが、二軸回転式は用途に応じて、ディスプレイ部を反転し、外側にも向けることができます。

 この特徴を活かし、二軸回転式のケータイではカメラ機能を利用するとき、反転したディスプレイを大きなファインダーとして使い、デジタルカメラのような感覚で撮影することができます。ディスプレイをファインダーとして利用できるという点は、折りたたみタイプでもストレートタイプでも同じですが、これらの形状ではデジタルカメラのように横向きに構えると、ボディが横長になってしまい、撮りにくいですし、カメラの位置によってはカメラの向きとディスプレイの向きがずれてしまい、うまく撮れないことがあります。さらに、二軸回転式では側面に半押しでフォーカスロックができるシャッターを装備し、操作感をデジタルカメラに近づけるなどの工夫を施しています。

 二軸回転式は最近、増えているワンセグケータイにも多く採用されています。ディスプレイを反転し、ケータイの画面を横向きにすることで、画面をフルに使い、家庭用テレビなどと同じような感覚で視聴できるようにするわけです。なかにはディスプレイを反転すると、自動的にワンセグを起動できる機種もあります。データ放送を閲覧するときは、通常の折りたたみタイプと同じ状態に変更することで、操作ができます。

 二軸回転式はカメラやワンセグなどの用途に適している半面、ディスプレイを反転すると、側面のボタンなどでしか操作できないため、役立つ用途や利用シーンが限られるという指摘があります。たとえば、ディスプレイを反転した状態で、メールやコンテンツ閲覧を試用とすると、ディスプレイを反転し直さなければならないケースがほとんどです。ヒンジ部分の構造がやや複雑なため、薄型化を実現しにくかったり、初心者にはディスプレイを反転する動作そのものがわかりにくいという声もあるようです。

 しかし、二軸回転式はカメラやワンセグといった新しい機能をはじめ、今後、普及が期待されているムービーの鑑賞など、さまざまなケータイの新しい使い方に適した形状となっています。つまり、二軸回転式のケータイは「今どきのケータイらしい形」とも言えるわけです。

プロフィール

法林岳之(ほうりん・たかゆき)
ITジャーナリスト。パソコンや携帯電話など、幅広いデジタル製品の試用レポートや解説記事を執筆。携帯電話関連では業界No.1サイト「ケータイ Watch」にも連載中。「できるWindows Vista」「できる入門 今日からはじめるパソコン Windows Vista 対応」(インプレス刊)など著書も多数。ホームページはPC用の他、各ケータイに対応。

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