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コラム「今さら聞けないケータイの話」

ケータイの形はどれがいいの?〜スライド式

2007年11月01日

法林 岳之

 ケータイは搭載される機能の進化や対応するサービスなどの変化に伴い、少しずつ形を変えてきています。今回はここ1〜2年で、徐々に普及してきた「スライド式」について、紹介しましょう。

写真NTTドコモのL704i(LG電子製)は海外で高い人気を得た「CHOCOLATE(チョコレート)」の日本向けモデル。ディスプレイ横のキーにタッチパッドを採用し、ボディ前面をフラットに仕上げている。
写真ソフトバンクの「920T」(東芝製)は、ディスプレイ横の方向キー付近に角度を付けることで、ダイヤルボタン部分との段差を意識させないようにまとめている。

 前回、二軸回転式のという形は、カメラやワンセグの利用に適した形であるという話を紹介しましたが、二軸回転式と同じように、こうしたケータイの新しい用途に適した形として、ここ数年で少しずつ普及してきたのが「スライド式」です。

 スライド式は2枚の板状のボディを重ね合わせた構造で、板状のボディをスライドさせて、本体を開閉します。機種によって、少しずつ部品のレイアウトが異なりますが、ほとんどの機種では片側にディスプレイとボタン類の一部、もう片側にダイヤルボタンが装備されています。ディスプレイの隣に装備されているボタン類は、方向キーや[メール]キー、[開始]キー、[終了]キーなどで、多くの機種では着信への応答、時刻や着信の確認など、本体を閉じたままでも基本的な操作をできるようにしています。電話番号を入力してのダイヤル、メールやコンテンツ閲覧で文字入力など、ダイヤルボタンの操作が必要なときは、ボディをスライドさせて、ダイヤルボタンを露出させる必要があります。

 スライド式のケータイのメリットとしては、前述のように、カメラ機能ではディスプレイを大きなファインダーとして利用でき、ワンセグ視聴時は横長画面の自然なスタイルで楽しめることが挙げられます。同時に、本体を閉じた状態でもディスプレイが前面に露出しているため、着信の有無や日時などがすぐに確認できます。

 ただ、一般的なスライド式のボディは、方向キーがディスプレイ部にレイアウトされ、ダイヤルボタンの部分と段差ができてしまいます。そのため、日本語入力で変換操作などをするとき、指を大きく異動させなければならず、使いにくいというデメリットが指摘されてきました。そこで、各メーカーはディスプレイ部を薄くしたり、方向キーなどが装備された部分に傾斜を付けたりすることで、段差を意識させないための工夫をしています。

 また、ディスプレイや一部のボタンが前面に露出しているというスライド式の構造は、ディスプレイに傷が付いたり、ボタンの誤操作をしてしまう心配があります。そこで、多くの機種ではストレートタイプと同じように、ディスプレイにハードコート処理を施したり、誤操作防止のロックキーを装備するなどの対策をしています。たとえば、閉じたときはロック状態、スライド式ボディを開くと、ロックが解除されるといった設定もできるようになっています。

 本体の開閉については、ほとんどの機種が弱いバネを内蔵させることで、開閉操作をアシストする構造を採用しています。側面に装備したボタンを押して、バネの力でボディを開かせる機種もあります。開閉操作に機能を割り当てた機種もあり、閉じた状態でメールを閲覧中、スライド式ボディを開くと、返信画面へ移行するといった操作をできるようにしています。

 スライド式は他のタイプに比べ、まだそれほど機種数が多くありませんが、海外では採用する機種数が急速に増えてきており、新しいケータイの形として、注目を集めています。今までの折りたたみタイプや二軸回転式、ストレートタイプに飽きてしまったのなら、次の機種はスライド式のケータイにチャレンジしてみるのも面白いかもしれません。

プロフィール

法林岳之(ほうりん・たかゆき)
ITジャーナリスト。パソコンや携帯電話など、幅広いデジタル製品の試用レポートや解説記事を執筆。携帯電話関連では業界No.1サイト「ケータイ Watch」にも連載中。「できるWindows Vista」「できる入門 今日からはじめるパソコン Windows Vista 対応」(インプレス刊)など著書も多数。ホームページはPC用の他、各ケータイに対応。

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