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コラム「藤本健のオーディオステーション」

携帯オーディオプレイヤー、機種変更は要注意

2007年12月29日

 アップルのiPodは、携帯型デジタルオーディオプレイヤーで圧倒的なシェアを誇っています。BCNラインキングの12月第4週の結果でも1位から10位まで独占。シェアは過半数を超えています。iPodが圧倒的という状況は、初登場した6年前からずっと変わりません。そのため、デジタルオーディオプレイヤー=iPodと認識している人もいるようですが、アップルはこのジャンルの先駆者ではなく、むしろ後発メーカーです。実際には、多くのメーカーから同ジャンルの製品が発売されています。iPod以外の製品では、「ソニーのWalkmanシリーズ」、「WindowsMedia対応のプレイヤー」、「松下のSD Playerなど他」の大きく3つに分けられます。

写真ソニーのWalkman Aシリーズ(NW-A919)。音楽、ビデオの再生だけでなくワンセグによるテレビ受信・録画も可能。
写真Windows Mediaに対応した東芝のgigabeat T-401。定額で音楽の無制限ダウンロードが可能なNapsterの利用も可能

 いずれも、ハードディスクかフラッシュメモリーに音楽を記録して、再生させるという点では共通です。もちろん、動画の再生や、ワンセグによるテレビ映像の受信ができたり、FMラジオの受信、ボイスレコーダー機能などが付いているなどの差はありますが、音楽を聴くことを主目的とした携帯型のプレイヤーです。

 ならば、好きな機種を買えば、iPodと同じように使えるかというと、そうではないのが難しいところです。詳細については、今後の連載で紹介させていただきますが、「iPod」、「Walkman」、「WindowsMedia対応プレイヤー」によって、利用できるソフトやデータ形式、また音楽配信サービスなどが異なり、利用する上での差になってくるのです。

 とくに大きな問題になるのが、機種の買い替え時です。たとえば、iPodを使っていて、iPod用のジュークボックスソフトであるiTunesで膨大なライブラリを管理しているといった場合、iPod以外に移行するのは困難かもしれません。というのも、それぞれの機種により、対応ソフトが決まっているためです。iPodならiTunes、WalkmanならSonicStage、WindowsMedia対応プレイヤーならWindowsMediaPlayerです。そして、手持ちのCDも対応ソフトでパソコンに保存&管理していると、機種変更でソフトが変わった際、基本的にデータを移行できません。つまり、保存作業をもう一度しなくてはならないのです。

 音楽配信サイトも同じく、iPodならiTunes Store、WalkmanならMora、WindowsMedia対応プレイヤーならListen Music StoreやNapsterなどと固定されます。そのため、すでにiTunes Storeでこれまでに購入した曲は、iPod以外のプレイヤーでは再生できないし、iTunes Storeのプリペイドカードを持っていても、あまり意味をなさなくなってしまいます。ちなみに、どの音楽配信サイトも、さまざまなジャンルの膨大な曲を扱っているので、品揃えに大きな差はないものの、もちろん、そこでしかない曲というものも存在しています。

 このようにiPod以外にも、さまざまな機種があり、それに付随するサービスなども異なってきます。どれを選ぶかは、機種選びと同時に、手持ちの音楽資産をどう管理するかも考えた上で選択してみるといいでしょう。

プロフィール

藤本健(ふじもと・けん)
ライター兼エディター。デジタルオーディオ機器およびDTM関連を中心に雑誌やWebサイトで試用レポートや解説記事などを執筆。「AV Watch」で藤本健の「Digital Audio Laboratory」の連載、「All About」で「DTM・デジタルレコーディング」のガイドを担当。「サウンド圧縮テクニカルガイド 」(BNN新社)、「コンプリートDTMガイド・ブック」(リットーミュージック)など著書も多数ある。

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