2008年12月12日
画像1:日立マクセルの「HP―NC18.CN」は汎用のノイズキャンセルヘッドホン。どんなデジタルオーディオとも組み合わせることができるが、電源として電池ボックスに単4型乾電池1本が必要になる
画像2:iPod shuffleを除く各世代のiPodシリーズ(iPod touchを含む)に対応する「HP―NC20.IP」。電源はiPod本体からDockコネクターを通じて供給されるので乾電池がいらない
画像3:音量調整はiPod本体側ではなく、HP―NC20.IPのスライドボリュームで行う
周囲の騒音を低減するノイズキャンセルヘッドホン。これは電車に乗っていてもその走行音はあまり聞こえませんし、また周囲の人々の話し声もかなり低減されるなど、効果の高さは折り紙付き。結果として屋外でも音量をそれほど大きくする必要がありませんので、自分の耳を痛める心配がないだけではなく、音漏れで周囲に迷惑を掛けることもありません。
このノイズキャンセルヘッドホンが標準で付属するデジタルオーディオプレーヤーとしては、ソニーの「ウォークマン」シリーズが代表的です。さすがに全製品というわけではありませんが、一部製品に標準装備となっており、そこに魅力を感じてウォークマンを購入した方もいるのではないでしょうか?
ではアップル「iPod」シリーズはどうでしょう。残念ながらiPodでは標準でノイズキャンセルヘッドホンが付属する製品はありません。しかし、単体販売されている汎用のノイズキャンセルヘッドホンならiPodでも利用できます(画像1)。現在はさまざまなタイプのノイズキャンセルヘッドホンが発売されていますので、好みに合わせて選ぶことができます。
ただし、汎用のノイズキャンセルヘッドホンを利用すると、標準で付属するウォークマンと比べるとちょっと使い勝手が悪い面もあります。ノイズキャンセルヘッドホンはヘッドホンに内蔵されたマイクで周囲の騒音を拾い、その騒音とは逆位相の音を加えることで騒音を打ち消しています。そのためノイズキャンセルヘッドホンは、このマイクの駆動用として電源が必要になるのです。一般的に汎用のノイズキャンセルヘッドホンは電源を乾電池で供給していますが、その乾電池を入れる部分が意外に邪魔になるのです。また、電池がなくなってくると、ノイズキャンセル機能も100%の性能を出し切れません。一方、ノイズキャンセルヘッドホンを標準装備しているウォークマンは、本体から電源を供給するため乾電池は不要です。ケーブルもすっきりしています。また、電池切れでノイズキャンセルヘッドホンだけが使えなくなるということもありません。
iPodでもウォークマンのようにスマートにノイズキャンセルヘッドホンを使いたい、そんな人に注目してほしいのが、iPod専用に設計された日立マクセルのノイズキャンセルヘッドホン「HP―NC20.IP」です。iPod専用なので、電源はウォークマンに付属するノイズキャンセルヘッドホンのようにiPodのDockコネクターを経由して供給されます(画像2、3)。そのため乾電池が不要で、ノイズキャンセルヘッドホンを使っているということをあまり意識しないで済みます。
HP―NC20.IPは耳栓のように耳へピッタリとフィットするカナル(耳栓)型。そこで今回は、筆者が普段使っている通常のカナル型ヘッドホンと共に使い比べてみました。さまざまな場所で試してみたところ、通常のカナル型ヘッドホンではピッタリとフィットしていてもやはりある程度の騒音が聞こえるため、音量を上げがちになります。しかしHP―NC20.IPではその騒音はかなり低減され、音量を下げても問題なく音楽が楽しめました。音質も不自然に変わることはなく、良好といってよいでしょう。ちなみに音量調整はiPod本体側ではなく、HP―NC20.IPのスライドボリュームで行います。
HP―NC20.IPはiPod専用のため、居間のミニコンポなどiPod以外で使うことはできません。汎用のノイズキャンセルヘッドホンがいいのか、iPod専用のノイズキャンセルヘッドホンいいのか、好みや使用状況に合わせて選びましょう。

ライター兼エディター。デジタルオーディオ機器およびDTM関連を中心に雑誌やWebサイトで試用レポートや解説記事などを執筆。「AV Watch」で藤本健の「Digital Audio Laboratory」の連載、「All About」で「DTM・デジタルレコーディング」のガイドを担当。「サウンド圧縮テクニカルガイド 」(BNN新社)、「コンプリートDTMガイド・ブック」(リットーミュージック)など著書も多数ある。