2009年2月26日
画像1:サイバークリーンのボトルタイプは、145グラム入りで一番大きいサイズ。購入価格は780円(税込み)
画像2:新品は黄色に近い緑色。玩具の「スライム」のように伸びます
画像3:広げながらキーボードに押しつけます。キーに高さがある場合は、あまり薄く広げすぎて切れないようにします
画像4:はがすとキーのすき間のホコリが取れます。繰り返し使うときは、ホコリの付いた面を内側に折り込んできれいな面を出します
「サイバークリーン」で、すき間の細かなゴミもキャッチ
ちょっと待ってください。キーボードをよく見ると、キーとキーとの間のすき間に、ホコリや髪の毛などが潜り込んでいるのが見えませんか? ふき掃除ではこうした汚れは取りきれません。ガスを噴射してゴミを吹き飛ばすスプレー状の「エアダスター」もありますが、部屋全体で考えれば吹き飛ばすより吸い取る方が清潔です。
ハンディタイプの掃除機を使ってもいいですが、ちょっと面白いのがサンワサプライのバキュームアタッチメントキット「CD―83KT」。一般の掃除機に取り付けるアダプターで、取り回しのしやすい細くて柔らかなホースの先に、細身の吸い取り口(ノズル)をつけて使います。吸引力の調整ができるアダプターも付いています。
もっと手軽にすき間の掃除ができないか。常々そう思っていたんですが、生活用品メーカーのアイリスオーヤマから発売された「サイバークリーン」がこの希望をかなえてくれました(画像1)。
サイバークリーンはスイス生まれ。柔らかなジェル状素材をキーボードに押しつけてはがすという、異色の清掃ツールです。手軽な袋入りと、カップ入り、ボトル入りの3つが用意されています。近くのお店では売ってないという場合は、ネット通販サイトで購入するといいでしょう。もちろん、アイリスオーヤマの直販サイト「アイリスプラザ」でも買えます。
容器を開けてひっくり返し数回振ると、明るい緑色をしたサイバークリーンが「でろん」と出てきます(画像2)。何というか、見た目は子どものころに遊んだゼリー状の玩具「スライム」そのもの。色も黄緑ですし。でも、実際にはもう少ししっかりしていて、手に乗せてもスライムみたいに指からこぼれたりはしませんし、強めに引っ張らなければちぎれることもありません。サイバークリーンは冷たいですが、イメージとしてはつきたてのお餅、または柔らかい「練り消しゴム」といった感じでしょうか。
サイバークリーンを広げて伸ばしつつ、キーボードにギュッと押しつけます(画像3)。中に入った部分がちぎれてしまうのを避けるため、前後左右には動かさず、真上から押しつけるのがコツ。これですき間からキーの裏側に入り込み、ホコリやゴミをキャッチします。
ゆっくりとはがせば、ゴミが付いてくるという寸法です(画像4)。ちょっと遊び感覚で掃除ができて、なかなか楽しいです。普段あまり掃除をしていないと、最初はあまりの汚れっぷりにびっくりするかも知れません。
付着した大きなゴミや長い髪の毛などを取り除き、汚れた部分を内側に折り込んで練り直せば、そのまま何回も使えます。汚れをたくさん吸着して色が全体的に暗い緑になったら交換時期です。乾燥すると使い物にならなくなるので、出しっぱなしにはせず元の密封ケースに入れておきましょう。掃除の後にはキーボードにほんのり柑橘(かんきつ)系の香りが移りますが、しばらくすると消えます。
サイバークリーンには除菌効果もありますが、飲み物をちょっとこぼして乾いた部分や手垢(てあか)のように「こびりつく」タイプの汚れは落とせません。ウエットティッシュによるふき掃除と組み合わせて使うといいでしょう。
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バキュームアタッチメントキットサンワのノズル「CD―83KT」(サンワサプライ)
http://www.sanwa.co.jp/product/syohin.asp?code=CD-83KT&cate=1
サイバークリーン(アイリスオーヤマ直販サイト「アイリスプラザ」)
http://www.irisplaza.co.jp/Index.asp?KB=SHOSAI&SID=H518613F
1969年東京都生まれ。主に初心者向けのデジタル記事を執筆。朝日新聞土曜版beで「デジタル若葉マーク」を連載中。近著に「パソコンで困ったときに開く本」(朝日新聞出版)、「グーグル100%利用術」(同)、「てくの生活入門」(講談社、一部を担当)がある。
1971年福井県生まれ。フリージャーナリスト。得意ジャンルは「電気かデータが流れるもの全般」。朝日新聞、アエラ(朝日新聞出版)、AV Watch(インプレス)などに寄稿。近著に「クラウド・コンピューティング ウェブ2.0の先にくるもの」(朝日新書)、「美学vs.実利『チーム久夛良木』対任天堂の総力戦15年史」(講談社)がある。